ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ルネッサンス』

2007-06-05 23:33:26 | 新作映画
(原題:Renaissance)


「さて、今日は苦手の近未来アニメ…。
チャチャッとやってしまうかな」

----あらあら(笑)。
でも確かに、えいの苦手そうなアニメだね。
退屈したんじゃないの?
「うん。絵は白黒でグラフィックだし、
こりゃダメかもと覚悟していたんだけど、
最後の方は前のめりだったね。
その凝ったアングルのおかげもあって、
カーチェイスやフィジカル・アクションが
まるで実写映画を観ているかのように興奮させられる。
それがガラスによって何層にも分かれている
レトロフューチャーなパリの街中で展開するんだから、
言うことなしだ。
後で、知ったんだけど、
この映画、
モーション・キャプチャーを使用。
その流れるような動きは当然ってわけ。
でも、同じモーション・キャプチャーでも
『ポーラー・エクスプレス』とはまったく違う。
『シン・シティ』からさらに色をそぎ落とした映像。
はて、これのどこが3Dなのやら、
アニメ音痴のぼくには
まったく?だ(汗)」

----まあまあ(汗)。でも、それでもオモシロかったわけだ。
「うん。少しネタバレチックになるけど、
物語に“永遠の命”が絡んでくる、
『火の鳥』に慣れ親しんでいる日本人にとっては分かりやすい設定。
それでいながら、
主人公が警部でベースにハードボイルドが流れている。
しかもそのヒーロー&ヒロインのラブロマンスもあれば
マッドサイエンティストも、その裏幕の巨大資本家もいる。
それらが一つのドラマの中で絡み合うんだから
見どころは十分だ」

----で、どんなお話ニャの?
「何者かによって誘拐された女性研究者を追うカラス警部(ダニエル・クレイグ)。
ところが、その背後には
人類の未来を大きく左右する巨大な陰謀が隠されていた……というもの。
冒頭、クラブのようなところから始まるため、
そのコントラストの強い映像と大音量で
これはついていけないなと思ったのが嘘みたいに、
後半はハードボイルド、そしてミステリーの定石通りに展開していく。
劇中、何度も挿入されるアドボードなど、
きっと『ブレードランナー』の影響が大きいんだろうね。
思えばあの映画もハードボイルドとSFを融合させた作品だった」

----ふうん。それって雰囲気だけじゃニャいの?
「いや、物語の結末の付け方なんかもそうだね。
ここもネタバレになるから
あまり詳しくは言えないけど、
そのストイックな締めくくり方は
けっこう後を引くよ」



    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「いろんなアニメがあるニャ」ぱっちり

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猫ニュー 

画像はアメリカ ・オフィシャルより。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (ノラネコ)
2007-07-18 12:16:31
映像以外は意外とフツーって感じでした。
まあそこそこよく出来たノワールでしたが、キャラの顔が判別しにくいのと、色々な作品の映画的記憶が前に出すぎていていちいち既視感を感じてしまうのがちょっと気になりました。
フランス映画らしいラストは良かったですね。
返信する
■ノラネコさん (えい)
2007-07-20 16:17:54
こんにちは。
この映画、観る前はなかなか食指がのびませんでした。
モノクロのアニメでコントラストを利かせたと言っても
ただ、それだけじゃないかと…。
まあ、こういう風に低いテンションで臨んだこともあって、
結果、意外と楽しめたと言う感じだと思います。
返信する
TBありがとうございました (紫式子)
2007-07-21 17:39:21
えいさん、TBお返しいただきありがとうございました。
確かにブレードランナーに似ていましたね。
ただ、SFの主題としては、アッチの方が私は好きでした……(^^;)
返信する
■紫式子さん (えい)
2007-07-21 20:56:38
こんばんは。

『ブレードランナー』は素晴らしすぎて、
引用とは言え、
ここに出すのは少し気が引けたのですが…。

ぼくも『ブレラン』は大好きです。
返信する

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