ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『新少林寺』

2011-10-04 22:01:52 | 新作映画
(英題:SHAOLIN)



----この映画もリメイク?
昔、ジェット・リー主演の同じタイトルの映画があったけど…。
「いや、これはそうじゃないね。
もとより、少林寺ブームが起こったのは、
ブルース・リーの死後。
ショウ・ブラザーズがそれに代わる新たなアクションとして
伝説的な少林寺の英雄たちが清王朝と戦う
『嵐を呼ぶドラゴン』を製作してから。
その一本にはジャッキー・チェン主演の『少林寺木人拳』もあるんだ。
さて、フォーンがいま話した『少林寺』は
出演者たちが俳優ではなく中国の武術大会のチャンピオンというのがその特徴。
よってアクションもリアルなものとなるワケだ」

----そう言えば、今度の映画はジャッキーも出ているよね。
「うん。それは本作の特徴の一つだね。
物語は非常にシンプル。
20世紀初頭、辛亥革命によって清王朝が倒れた後の中国。
海外の列強による脅威の中、
国内は戦乱によって荒れ果てていた。
そんな中、少林寺の僧侶たちは
弱者である難民や兵士を何とか助けようとしていた。
ところが、無慈悲な将軍・侯杰(アンディ・ラウ)は、
政敵・霍龍を追って少林寺に土足で踏み込み、
彼を撃ち殺し、少林寺を愚弄する。
だが、彼は腹心の部下・曹蛮(ニコラス・ツェー)の裏切りによって
自分の命を狙われ、
妻子までもが危険な目に遭ってしまう。



侯杰は馬車にはねられ重傷を負った娘の勝男を助けるために少林寺に駆け込むが、
勝男は命を落としてしまう。
すべてを失いお尋ね者となってしまった侯杰は、
一からやり直すために髪を切り、出家する…」




----ほんとだ。
分かりやすい内容だね。
あれっ、ジャッキーの役は?
「彼は他の僧侶たちとは違って
戦うことが得意でない厨房係の悟道。
だからと言って、彼のカンフーシーンがないわけではない。
手近にある食器などを使っての
コミカルなアクションは、
ある意味、そこだけ別の映画を観ているかのよう。
でも、この映画のようにハードなアクションの連続の中で、
ジャッキー・アクションが飛び出すと
なぜかホッとする。
この映画、クライマックスでは
大砲で少林寺が爆破され、炎上するというような
スペクタクルに富んだ見せ場もあるけど、
印象に残るのはこっち。
やはりジャッキーは『新宿インシデント』のような心理モノより
こういうコミカル・アクションがいいね。
まあ、『ダブル・ミッション』みたいに
それだけというのもつまらないけど…」

----ニャんだか、『少林寺』の話じゃないみたい。




                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「私利私欲に走る人が多いのニャ」ちょっと怒るニャ


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6 コメント

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Unknown (mig)
2011-11-03 09:32:45
おはようございます。
えいさんはそうでもなかった??
私これかなり好きでした☆

アンディの主題曲もしみました~
返信する
■migさん (えい)
2011-11-03 22:47:23
こんばんは。

あらら。見抜かれてしまいましたか…。
この映画、ツイッターでのキャンペーンのガンバリを見ていて、
これは静かにしておこうと…(笑)。
というのもmigさんのところにも書かせていただいたように、
ぼくは『孫文の義士団』のような
個人個人の特性で戦う映画の方が
変化に富む分、
見ていて楽しいんです。

そう言う意味でも、
ジャッキーのシークエンスは大好きです。
返信する
なるほど! (ノルウェーまだ~む)
2011-11-12 14:39:47
えいさん、こんにちは☆
なるほど拳法のチャンピオンたちだからこその迫力だったのですね。
でもそれで反対に大げさにポーズ取ったりしないから、今までの「少林寺拳法」に対して持っているイメージと違ったのでしょうか。
普通にカンフーの強いお坊さんの居るお寺ってかんじでした。
返信する
■ノルウェーまだ~むさん (えい)
2011-11-13 22:12:34
こんばんは。

なるほど。
ぼくは逆に感じました。
このシリーズは、
「普通にカンフーの強いお坊さん」のイメージ。
それだけに華やかさに欠けるイメージがあったのですが、
今回は、スターをきっちり揃えた分、
エンターテイメントになっている感じがしました。
返信する
こんばんは (ノラネコ)
2011-11-20 23:01:16
良い意味で予想を裏切られました。
もっとアクションばっかりなのかと思っていましたが、骨太のテーマに貫かれた人間ドラマが以外や観応え十分。
我欲と慈愛の対決し、近代兵器で破壊される少林寺は、精神文化を置き去りにしたまま物質主義に陥ってしまった現代中国のメタファーに思えました。
返信する
■ノラネコさん (えい)
2011-11-24 21:16:23
ノラネコさんのレビュー、拝見しました。
なるほど、そういうテーマだったのか…。
観る人が観ると違うんだなと…。
ただ、個人的には、『孫文の義士団』の
作りモノ、見世物の世界が好きです。
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