少し前に、
秋にハイキングを予定している友ヶ島のことが
掲載されていたので買った本に、
別のコースとして紹介されていたのが、
武庫川渓谷廃線跡ハイクです。
武庫川と言えば
あの思い出の宝塚マラソンの
ゴール地点横を流れていた川ですから
doiron再生の産湯の水が流れる川ですね。
旧JR福知山線が電化に伴って経路を変え、
1986年に廃線となった部分を歩くこのハイキングは
廃線ハイクとして、近年とっても人気があるそうです。
JR宝塚線の「生瀬駅」から、
渓谷沿いを、気分は「スタンドバイミー」で、
枕木の上やトンネル、鉄橋を渡って
「武田尾」の駅まで歩くコースです。
ゴールは温泉としても聴いたことのある武田尾です。
ハイキング後は温泉でのんびり
というのもいいもんじゃないか
と計画したのですが、
このコースを何度か走ったジダンに訊くと、
どうも武田尾温泉には
気軽に入れる日帰り温泉はなさそうだとのことなので、
それでは逆に武田尾から歩き
生瀬を経て宝塚に出るコースがいいだろう
と計画を変更しました。
武庫川をあっち側から歩くわけです。
今回はこの計画を知った
昔のラン友たちが、同行することになりました。
当日は、岸和田祭り真っ最中の、
絶好の初秋ハイキング日和。
宝塚で昼飯を調達し、
スタート地点である武田尾駅に
降り立ったのが午前10時頃でした。
駅のすぐそばを流れているのが「武庫川」。
こっち側でもあっち側でもありません、
武庫川です。
普通のハイキングコースとは逆なのか
駅近くには、廃線跡の看板はありません。
それもそうでしょう。
今回歩こうとしている廃線跡は
JRの私有地内のコースです。
枕木や、見張り所や線路沿いの設備を
完全撤去しているわけではないし、
鉄橋も老朽化したまま、
トンネルも照明設備がないので、
ハイキングコースではないと位置づけられています。
途中こんな看板も廃線入り口と
出口のところに建てられてありました。
それによりますと、
それでも歩こうとするなら
すべて自己責任で、
ということで立ち入り制限まではしていませんが、
JRとしては
「勝手に歩いてくださいコース」なので、
コース案内の看板を立てていない、
とこういうわけです。
駅を降りて目指すのが下流方向になりますから、
当然コース取りも流れに沿って進めていきます。
川の横の広々とした道を歩いていくと、
数百メートルでようやくそれらしい看板が出てきます。
これに沿って行きましょう。
コース脇には黄色いコスモスが風に揺れていたりして、
なかなかいい雰囲気です。
武庫川の支流の小さな橋を渡ると、
廃線跡が始まります。
道にはまだ枕木が残っており、
道の脇にはミズヒキ、キンミズヒキ、イシミカワなどの
小さい花がいっぱい咲いている中を
いい雰囲気で並木のトンネルを歩いていきます。
渓谷の方を振り返ると、
先ほど出発した武田尾の駅方面が見えています。
おっ、早速並木トンネルではなく
本当のトンネルが見えてきました。
ここでリュックからヘッドライトを取り出します。
このコースの中には全長約400mのトンネルもあり、
すべて灯りは全くないので
へドランもしくは懐中電灯必携です。
へドランをつけてコースを歩くのは、
もしかしたら萩以来かもしれません。
最初のトンネルはさほど長くはありません。
入口や出口からの光で、
かろうじて足下が見えます。
逆コースで歩いているので、
向こうから歩いてくる人の灯りが
ちらちら見えるのが面白い光景ですね。
おっと、道が崩れていますが
さして整備する気持ちもなさそうで
崩れた土砂の上に道ができていました。
このコースを歩いていて
印象に残ったのは、
若い女性のグループが多いということでしたね。
おしゃれでしっかりしたアウトドアウェアを
身にまとった山ガールというか
ハイキングガールのグループと
数多くすれ違いました。
まあ、服装や装備の確認という意味では、
アウトドア入門編ともいうべきコースなのかもしれません。
いくつかトンネルを超えると
その先に赤い鉄橋が現れました。
このへんが廃線跡の醍醐味ですね~。
続く