ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

浪速ともあれ、熊野街道5

2013年05月12日 21時44分54秒 | ウォーキング

口縄坂への寄り道から
街道を離脱した元の位置に
戻って、少し南に歩くと
四天王寺に到着します。



寄り道も全部入れて
ここまで3時間強が経過しました。

街道としては、まだ6キロも
進んでおりません。
この道筋はいろいろとあって
遅々として進みませんな。

四天王寺は今から1400年以上前に
聖徳太子によって創建されたお寺です。
伽藍配置が独特で
よく法隆寺と対比されて教科書に出てました。



熊野御幸が盛んなころには
すでにあったわけで
後白河上皇や後鳥羽上皇
法然上人なども参詣しているそうです。

このお寺は、お寺が多数ある街の中にあって
ひときわ大きお寺で
天王寺の亀などは



漫才のネタになったりするなど
庶民にも「四天王寺さん」と言われて
親しまれています。
境内にはいろんな参拝所が
無数にありますが
中でもやはり今回のテーマで
やっぱりここでしょう。



失礼なハトが止まっておりますが

「熊野権現禮拝石」



伽藍群から真南の位置に
どっかりと置かれてありました。



当時の人が、はるかかなたの熊野に向かって
祈りをささげた石がこれ。



そういえば、昔大峰山に登った時に
熊野まで通じるお亀石があって
そこで

お亀石 踏むな叩くな 杖つくな 避けて通れよ 旅の新客」

と唱えたのを思い出しました。
信仰の思いのたけは違っても
人間てよく似たものに祈りを捧げるんですねえ。

お寺の中をぐるっとひとめぐりして
境内から出ると
そこにこんなお店がありました。



歴史は何も、建物や石碑や
紙に書かれたものばかりで残るのではありません。
じつは、この店で売られている

「釣鐘饅頭」

も歴史の証の一つなのです。

明治33年に勧進を初め、三年後の
明治36年聖徳太子1300年忌の時に
完成した高さ7.8メートル、直径4.8メートル
重さ157.5トンの世界最大の釣鐘が
完成したそうです。
11月24日の撞き始めから
昭和17年の撞き納めの日までに
1度しか撞かれなかったという「鳴らずの鐘」だったそうです。

それが第二次世界大戦の時の
金属回収令によって供出され
その姿を消してしまいました。

戦争は、こんな人々の
心の支え、多くの人の願いのこもった釣鐘を
非情にも、いとも簡単に
弾丸や戦闘機に変えてしまうんですねえ。

そんな運命をたどった釣鐘も
今はその姿はなく
人々の心からも消えつつあるんですが
その釣鐘の形を残しているのが
「釣鐘饅頭」なんだそうです。



まんじゅうの製作には
約4キロの真鍮製の焼き型を
使用しているそうですが
そんな歴史の残り方もあるんですねえ。

熊野御幸の頃には
もちろんありませんでしたが
その後の熊野詣の時には
昼食代わりの茶店の饅頭としても
広く人々のおなかを満たしていたかもしれません。

とまあ、そんなわけで
まんじゅうをお買い上げになったのは
正午も大きく回っており
ここらあたりで昼食タイムとあいなりました。

持参した弁当を食べるべく、
街道に沿って天王寺公園に向かいました。

と、その前に公園直前の
チェックポイントである

「堀越神社」に詣でました。



ここには「熊野第一王子之宮」があります。



ん?待てよ。
熊野第一王子の窪津王子は
天満の坐摩神社だったのでは?
と思い、建てられてあった由来を読みますと

「窪津王子は、その後四天王寺の
西門鳥居近くの熊野神社に鎮座していたと
伝えられていますが、後に堀越神社に合祀され・・」

と書かれてありました。

いろいろ諸説があるもんなんですね。

この神社には樹齢550年の「神木」といわれる
楠があります。



「気力が落ちた」
「疲れた」ときに
力をいただいてくださいという
アリナミンのようなありがたい樹です。
doironもしっかり触れてきました。

そしていよいよJR天王寺駅の向かい側にある

天王寺公園



に到着です。

本日のお弁当はこれ



毎日ヒゲをそることがなくなり
退職者身分を満喫しておりますが
そんな近頃のdoironを弁当にしてみました。
そして、このお弁当のおかずでは
足りないので、今回は特別にこれを用意しました。



知ってますか?懐かしいでしょ。
江戸っ子煮です。
昔、缶切りでガシガシ開けて食べましたが
いまはワンタッチで開けられます。



食べてみると、昔ながらの味はそのままで
とっても懐かしかったです。
ビールにもピッタシでした。

それにしても、
缶詰をアテに昼間っからビールとは
なんて天王寺公園にふさわしい姿でしょう。
退職者気分は最高潮に達しましたわい。

食後は興味深い人間ウォッチングをしながら
これも持参のイチゴをいただきました。

この度開通した
阿倍野の「α」をかたどった歩道橋を見学し



開業間近のあべのハルカスを見上げつつ



次の目的地である
阿倍清明神社へと
向かっていったdoironなのでした。

またまた続く