ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

柘榴

2012年12月05日 21時14分04秒 | お絵かき

公園を散歩するというのは
さほど刺激的というわけではない。
ましてや、一人でてくてく歩いていると
ついつい走りたくなくなる。
そんなはやる気持ちを押さえつつ
太ももと上半身の可動を意識しながら
見るとはなしに、公園の人々の
生態を眺めたり
公園の植え込みや林の中に
視線を投じたりしながら歩くわけである。

また、知り合いに会うということでもなく
顔なじみになって挨拶をかわす
などということもなく
できるだけ頭の中を空っぽにして
歩いている。

ただ、初めて歩く場所は
いつもよりはややアンテナの感度を上げて
歩くことにしている。
ここにこんなレリーフがある。
こんな植物が植えられている。
みたいなことを意識しながらね。

先日、初めて行く海辺の公園を
そんな風に歩いていた時だ。
ふと足元を見ると果実の残骸が
地面に転がっているので見上げてみると
頭上の樹にいくつかの果実が
実っているのを見つけた。

ここは公共の公園である。
歩いていたら、上から落ちてきて
怪我をしてもいけないだろうと
都合よく考え
ちょっと樹をゆすってみることにした。

う~ん、落ちない。

ではこれでどうだと
実のなっている枝にいちばん近く、かつ
飛び上がったら手の届く枝を持って
はげしくゆすってみた。

それでも、落ちない

ここまで来たら
ちょっと意地になって
その辺に転がっている木の枝を拾って
投げつけてみた。
(よい子はまねしないでね)

ダルビッシュも真っ青の完璧な
コントロールで投げられた小枝は
見事に果実の根元をヒット。
2個の果実が茂みに落ちていくのを
確認した。

近づいてみると
1個は、小枝のとばっちりを食ったか
落ちた衝撃かで割れていた。
が、1個は完璧なまま落ちていた。

シメシメと、こんなこともあろうかと
ポケットに入れてあったティッシュに包み
いただいて帰ることにした。

そうして、持ち帰り
描いた絵がこれ。



そう、柘榴(ザクロ)です。

以前から、描いてみたかったんです。
その色といい、形といい
いかにも水彩画向けの果実じゃ
あ~りませんか。
それに、見た目の雑然としてる様子に比べて
中の果実というか種子が
ルビーレッドともいわれる美しさ。
赤い宝石といわれるゆえんですな。

なので、そんな文章も添えてみました。

仏教では
人の子を喰う代わりに
この果実を喰えというくだりの教えもあり
昔はザクロは人の肉の味がすると
忌み嫌われたそうです。

しかし、いまはそんなことは言いません。
数々の効能も唱えられるとともに
どことなく懐かしいその味は
遠い昔への郷愁を誘います。

スーちゃんに持って行ってあげたら
かぶりつくように食べながら
なんか、遠くを見るような目をしていたのが
印象に残っています。

運動という面ではかなり物足りませんが
散歩には、たまにこんないい成果もあるようです。