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いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

若狭湾のこと

2012年04月18日 23時53分47秒 | 最近の出来事

最近、いろいろと問題となっている
「大飯原発」
言わずと知れた福井県大飯町
若狭湾に面したところにある
関西電力の原発の一つである。

東北の旅では、あの今問題となっている
福島第一原発には、立ち入り禁止措置も
講じられているだろうから行けなかった。
もうこの歳になって
少々のセシウムも
消化する能力も備わっているだろう。
(ないない)
ま、少々はいいんではないかとも思ったが
あきらめることにした。
代わりと言っちゃなんだが
東北の旅から帰って
息つく暇もなく
若狭に出かけた。

実は、若狭湾には
くだんの「大飯」をはじめ
敦賀、もんじゅ、美浜、高浜と
合計5カ所の原発があるのだ。
若狭湾は、いわゆる「原発湾」といっても
過言ではない。

まず、最初に行ったのが「敦賀原発」

国内では珍しい「加圧水型原子炉」と
現在主流の「沸騰水型原子炉」を
1基ずつ持つ原子力発電所で
関西電力の所有でも北陸電力の所有でもなく
日本原子力発電株式会社
通称、日本原電が持つ炉である。




四角いのが沸騰型原子炉
丸いのが加圧水型原子炉である。

違いはというと、やはり新しい
加圧水型は、圧力をかけた水を
300℃まで熱して、蒸気を発生させ
その蒸気でタービンを回すというもので
一次冷却、二次冷却を必要となるため
構造は複雑だが、熱効率がいいといわれている。
それに対して、沸騰水型は
構造が単純なので制御がたやすく
日本のほとんどの原発がこれである。
福島第一原発も四角い箱状でしたね。

しかし、関電の場合は
加圧水型を基本としており

美浜発電所


高浜発電所


そして今話題の大飯発電所



の三つとも、加圧水型である。
写真はいずれも、doiron撮であります。

撮影は少なからず、苦労しました。
敦賀、高浜は公道からなんなく
撮影できたのですが
大飯は正面玄関で車を降りて撮ろうとしたら
ものものしい警備の人が近寄ってきて
「そこは私有地だから、許可なく撮影しないように」と
言われちゃいました。
原発の警備は本当にスゴかったです。
仕方ないので
蘇洞門めぐりの遊覧船から
撮影しました。

美浜も、専用の長い橋が架けられ
その先にあるため、
一般の人は橋をわたれないので
手前の海水浴場の岩場から
撮影したものです。

これらの原発はいずれも定期点検中で
稼働していません。
それでも、あの厳重な警備ですから
稼働時はもっとすごいんでしょうね。

原発は、熱交換の冷却に
海水を使うため、どうしても海に近いところに
建設されます。

少し前にあの津波の惨状を目の当たりに
した後ですから不安はぬぐえません。
多分これらの原発も
浸水するでしょう。
いや津波だけではなく
地震、竜巻などの自然災害に襲われたとき
いかに電力を確保し
制御棒を投入した後、
燃料棒を冷やし続ける体制ができているかが
最終の稼働可否の判断基準になるんでしょうね。

構造の複雑な大飯が再稼働を始めたら
シンプルで制御しやすい
日本中の原発が動き出すプロパガンダとなるだろうな。
しっかりと、判断してほしいものじゃ。

そうそう、もう一つ
今回の旅で
見たかった原子炉が
使用済み核燃料を使って
消費した量より多くの燃料を生み出すという
夢のような高速増殖炉である
「もんじゅ」
敦賀発電所の近くにあった
普賢はすでに解体作業に入っており
現在日本にある高速増殖炉は
1号機である、茨城の「常陽」と
そこで得られたデータをもとに
建設された「もんじゅ」だけです。
いずれも「日本原子力研究開発機構」
いわゆる、ニュースでよく耳にする
「JAEA」が開発した原子炉です。

もんじゅは、山が間近に迫る
小さな漁村を圧倒的な迫力で
見下ろすように、鎮座していました。



ま、これはかなり高台にあるので
津波の心配はなさそうに見えるが、
あの火災事故の後
再開を4度も延期し
ようやく動いたかと思えば
炉内の中継装置の落下事故で
またもや停止を余儀なくされている。

これらの多彩な原子炉を
たった一日で見て回れるほど
若狭湾には原発が林立しており
まさに、原発湾ともいうような状況なのである。

毎日、大飯の再稼働が
ニュースになっている。
その大飯を取り巻く原発が
このような状況であることを
知っているだけで、
ニュースを見る目も変わるし
関心も深まるでしょ。
(自画自賛)

それにしても、若狭湾、
海の幸が最高でしたあ。