雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

暴雪圏

2010-09-23 20:25:27 | 
佐々木 譲
新潮社
発売日:2009-02


佐々木譲著"暴雪圏"を読みました。
これはおもしろい本です。
スリルとサスペンスというやつですね。
映画みている感じです。
映画にしたらおもしろいかもしれません。

場所は北海道の広尾です。地図を見てみました。
北海道の菱形の下の方の尖った部分にあります。
季節は3月の終わりのころ。
このころに季節はずれのとんでもなく大きな吹雪が
襲う事あるそうです。
そんな吹雪の1夜の出来事です。
暴力団の親分の屋敷に二人組みの強盗が押し入ります。
親分は留守番を数人残して、他の子分を引き連れ上部
団体の親分の襲名披露宴に出席しています。
金庫から4,5千万円盗んでいきます。

明美は菅原と出会い系サイトで知り合いました。
1回会ったもののその出会いを後悔しています。
菅原はしつこく追いかけてきます。

美幸は高校を出たばかりです。お母さんの居酒屋を
手伝っています。お母さんは再婚したばかりです。
今お母さんは入院して義理の父親と二人の生活です。
毎晩父親におそわれて美幸は家を飛び出します。

吹雪のためバスが運休になり美幸は走ってきたトラックに
乗せてもらって帯広へ向かいます。運転手は若い山口です。

西田は地元の開発会社に勤めています。社員を大事に
しない会社です。胃をわずらっておりもう長くは生きられ
ないと思っています。
金庫には社長が競馬馬を買うためのお金が二千万円あります。

吹雪のため道は寸断されそれぞれの思惑を抱えた人たちが
ペンショングリーンループへ集まってきます。

ピストルを持った強盗の片割れのアキラ、明美、菅原、
山口、美幸、西田、旅行中の老夫婦、ペンションのオーナー
夫妻がボイラーが壊れたため暖房があるレストランに
集まっています。

志茂別駐在所の川久保警官が嵐の中あちらこちらに
走り回っています。

テレビのニュースでアキラの正体がばれ恐ろしい夜
になります。

雪で動きがとれなくなって集まった人たちのそれぞれの
問題とピストルを持った凶悪犯との息詰まるやりとりで
一気に読んでしまいました。
雪というのは恐ろしいものですね。雪の恐怖をこの本から
感じます。
名古屋の雪なんてそんなにたいしたことはありません。
それでも交通事故やすべって怪我するということは起こります。
でも北海道のように降りつのる雪に埋もれたら死んでしまう
ということはまずないでしょう。9/14

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