秋吉理香子著"機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解き
フライト"を読みました。
軽くて明るく読みやすい本です。
間宮治郎は国際線の副操縦士としての初フライトで
パリのド・ゴール空港へ飛ぶことになりました。
第一機長は氷室翼、美人で冷静沈着で優秀な技術を
持ち、厳しい人です。
第二機長は幸村操雄は人懐っこい明るい人ですが、
やはり技術は優秀です。
チーフパーサーは多岐川麗美です。
パリ往復の間にいろんな出来事が起きます。
"氷の女王"
IT事業で裕福な北見が恋人の真理子と搭乗しています。
機上でプロポーズしようと高価な婚約指輪を贈ろうと
計画しています。
ところが指輪がなくなってしまいました。
"クリニャンクール事件"
パリでのステイでの出来事。
治郎らは大がかりな蚤の市のクリニャンクールへ出かけました。
治郎は熊のぬいぐるみを買いました。
高い値段を示されてそのまま買って慣れている人たちに
笑われたりの買い物です。
犬にまとわりつかれたり、その飼い主の女性にさそわれたり
ホテルに着けば、無料の食事券をわたされたりとおかしなことが
続きます。
"修道院の怪人"
修道院のサン・ミシェルに出かけました。
日本人の観光客数人が先に入場していました。
庭で女性が刺されて亡くなっているのが見つかりました。
見つけた男性は、犯人らしい男を見たといいます。
"機上の疑惑"
ピアノのコンクールのためにパリで学んでいる日本人ピアニスト
三人が東京に行くため乗っています。
鈴懸麻紀は十八歳の若さで優勝候補です。
彼女が発病しました。
発疹が現れ呼吸困難となりました。
あいにく医療関係者は乗っていません。
彼女の持ち物から氷室は病気の原因を突きとめます。
仲が良さそうな氷室と幸村の関係も明かされます。
飛行機を操縦する場面がとても詳しいです。
まるでそこにいるような感じがします。
作者は操縦したことがあるのかと感じました。
最後に両親と姉がパイロットだと書かれています。
なるほどとわかりました。
作家さんって自分が経験したことがないことでも経験者だと
思わせるよう書かれますが、家族に経験者がいれば
一番いいでしょうね。
登場人物たちみんな好感が持てます。