雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

まどい花 日本橋物語3

2017-08-05 09:57:09 | 

森真沙子著"まどい花 日本橋物語3"を読みました。
日本橋で草木染の蜻蛉屋を営んでいるお瑛が
主人公の連作短編集です。

"恋撫子"
一杯呑み屋「蓮」を営んでいるお蓮は蜻蛉屋の客です。
長年の客で払いは滞っていますが払ってくれています。
お蓮が病気で倒れました。
彼女の付き合っていた男たちの態度は。

"曼珠沙華の咲く頃"
お瑛の知り合いの浪人の占部多聞を訪ねて老人が
訪ねてきました。
多聞の兄は殺され甥は敵討ちをしなければなりません。
親類の老人が多聞に助太刀をするよう強要しています。

"萩の寝床"
萩染めを仕事としている那須の弥平治とお瑛は手紙の
やり取りをしています。
弥平治は子供のころお寺で見つけられました。
それ以前の記憶がありません。
自分の出生のこと、母のことを思います。

"菊薫る"
割烹料理屋の魚徳の包丁人の徳次郎が河豚の肝を
客に食べさせ、死なせたと捕まりました。
お瑛は本当に河豚毒で死んだのかと疑りました。

"行き暮れて、紅葉"
お瑛は用事で外出をしていました。
急に激しい雨が降り出したため雨宿りのため橋の下へ
入りました。
そこには数人の先客が焚火を囲んでいました。
彼らはそれぞれ昔の出来事を話ます。

"雪の山茶花"
建具問屋の娘のお春は奉公人の弥之助とは将来を誓い
合う中でした。
お春の父はお春を溺愛していました。
二人の仲を聞いて弥之助を京に修行に出しました。
その間にお春は武士と結婚し子供も出来ました。
弥之助は一度お春に会って話をしたいと望みました。
お蓮が手助けをしました。

軽い感じの読物です。
気持ちよく読めます。