雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

まひるまの星

2017-08-10 21:00:00 | 

吉永南央著"まひるまの星"を読みました。
コーヒー豆と和食器を売る小蔵屋の経営者の草が
主人公のシリーズ5冊目です。

小蔵屋の隣の駐車場に町の祭りの山車蔵を移転したいと
山下から話がありました。
今ある場所の土地を売りたいからというのが理由です。
大きな山車蔵が建ってしまうと商売に影響がでます。
草は別の場所がないか調べます。
鰻のおがわの近所に使われていない土地があります。
ここはどうかと思います。
しかしおがわの清子が大反対をします。
草の母の瑞は二十年前に亡くなっています。
瑞と清子は親友でした。
ところが仲違いしたままになっています。
娘の草も今でもおがわへは行っていません。
理由はわかりません。

清子の息子の滋は店を継いでいます。
妻の丁子とはずっと別居していて離婚話がでています。
丁子は実家で娘の瞳と暮らしています。
ずっと疎外されていると感じていました。

おがわの近所の土地は昔その土地に工場を持っていた
飯野の息子が買い戻しました。
囲われたその土地には何があるのかわかりません。
飯野は競売で土地を買い戻したのでどうなっているのか
知りません。

瑞と清子との仲違い、滋の別居の理由が草にはだんだん
わかってきます。

二十年も隠し通された秘密が暴かれます。
飯野の適切な処置でようやくに解決へと向かいます。

こんなことで貴重な年月を苦しみで費やすことになる
なんてもったいない。
お客さんに対しての裏切り行為だしね。
家族が分解する苦しみを味あうくらいなら別の方法が
あったのではと思ってしまいます。
自分一人の問題ではない、近所の人たちがどう考えるか
あってこうしなければと思っても出来ないことも
あるのでしょうけど、なんだかなぁ。