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生き甲斐の心理学

自分は何の為に生きているのか? 生き甲斐とは何か、自分の魂と成育史と身体を大事にしているか、を思索していきます。

美しいと感じれば、それで良いじゃないか、という患者さん

2013年09月25日 | 第15章自分は何処へ旅してるのか?
或事例のお話ですが「美しいと感じたんだから、それでもう良いじゃないか、何故、美しいと感じたか等、いちいち分析するのか」とその人は文句を言います。しかし退院されていく時は何故、美しいとあの時感じて、それにのめりこんでいったのだろう、と意識化されると、段々と身体症状が激減し精神が健全と定義される領域に入り、そして元気に明るく現実の生活を送られるようになりました。人の身体には自然治癒力という驚くべき回復力が誕生時から、身体に備わっています。環境により心の発病のメカニズムは多少違いますが、その人の置かれた環境の中で現実適応能力が欠落すると、心の病になりやすいのですが、本来、人間が所持している理性(真善美への渇望、更にデジデリウム「見神慾」といわれる宗教的感情、神仏への憧れ、天地万物という大自然への恐れを含む憧れ本能)も所持しています。この人間という動物の仕組みを知らないと常軌を逸脱する路線を人は歩みだしていき、気付かないで病気になる場合もあります。美しいと感じればそれでいいじゃないか、と言う場合でも、この基本的心理状態のシステムを意識した上で発言し、意識していれば、心の病気にはなりにくいのでしょうが、美の世界に堪能している人間の心の恐ろしさ、その結末への配慮が無いと、人はとても危険な美の世界に没入していきます。気がついたときは人格障害的な段階に置かれていた、という現実が多いのです。美の追求はとても重要ですが、この原理をキチンと意識化し、知覚した上で、美を楽しみましょう。
<自分は何処へ旅しているのだろうか?:49>


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その第1章「愛の領域」から11章(カリタス カウンセラーの基本とは)を見ながら思索すると楽しみながら勉強することが出来ます。

(3)この記事は6年間にわたり私が全力投球して系統的に理論を分かりやすく解説した2275回分の記事です。第1章から11章までを日常の言葉を使用ながら書いたものです。

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