時々終末治療の最中に<地獄は嫌じゃ、嫌じゃ>と泣き出す男性がいました。こんな場合とか、自殺願望の患者さんとの対応は、いささか慌てる場面ですが、何が怖いのか、自殺の場合なら、どんな死に方を考えているのかを、静かに時間をかけて傾聴するのが相手の乱れた心を落ち着かせます。どんな場合でも、人は必ずその答えを持っています。答えは患者さんの中に必ず存在している事を信じていないセラピストは失格です。自分がその答えを与えなければと考えているセラピストが居たとすると問題でしょう。地獄のどこが怖いか、どうなりたいか、を静かに時間をかけて傾聴すると人は必ずその答えを自分で探し出し納得していきます。どんな場合でもそうです。地獄は嫌じゃ、と悩む人との会話は、人を愛せるかどうか、セラピストの実力を試す時でしょう。:<末期論:5-2>:
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