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「鬼の足音」道尾秀介

2014年02月22日 14時33分05秒 | 読書
「鬼の足音」道尾秀介





ミステリーというより,人間の心の闇から出てくる不可解な現象.
ホラーとも違うかな.
ホラーほどの不条理さはなく,あくまでも人の心が根っこにある.
ただし,心の闇といっても,「悪意」とは限らない.
誰かを守りたいとか,助けたいという気持ちに端を発する話もある.
しかし,心温まる善意ではなくて,やはり心の闇としかいいようのない精神状態から出てきているから不気味だ.
だからこそ,優れた小説になっているのも事実.

6作からなる短編集だが,道尾さんの趣味かな,キーワードは「カラス」と「S」

あまり精神状態が良くないときに読むのはお勧めできないでしょうね.
特に,心に闇を抱えている人は,読まない方がいいでしょう.
妙なことに背中を押されないとも限らない.