風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

スノーモンキー @地獄谷野猿公苑

2017-03-18 13:08:19 | 旅・散歩



  野猿公苑はニホンザルが暮らす環境の中で、より 自然に近い状態でサルを観察する施設です。そのため、地獄谷野猿公苑は人里から離れた山奥にあります。便宜上、施設として仕切られていますが、柵もなく、ニホンザルが自由に出入できる自然環境を利用した施設です。 

  ニホンザルは施設で与えるエサを求めて野猿公苑にやってきます。ニホンザルは半径数kmほどの行動範囲の中で生活しています。野猿公苑でエサをもらえる日中のほかは、行動範囲の森林で自由に生活をしています。ニホンザルの生活は野猿公苑の施設の中だけで完結しているわけではありません。ニホンザルたちにとって野猿公苑は生活の一部分でしかありません。 
  ニホンザルの行動によっては野猿公苑に現れないこともあります。餌づけされているとは言え、野猿公苑にいるニホンザルは野生のニホンザルなのです。
(地獄谷野猿公苑HPより)

3月の上旬、ワタクシ、長年の夢を一つかなえてまいりました\(^〇^)/
長野県の地獄谷温泉でスノーモンキーに会ってきたのです

1964年開苑のこの公苑を世界的に有名にしたのは、1970年にLIFEの表紙を飾ったこのコなのだそうです↓


ですが私が地獄谷に行きたい!と思うようになったきっかけは、1994年にNational Geographicの表紙を飾ったこのコでございました↓


真っ白な雪の中で遊ぶふわふわの子猿・・・・・ああっ、見たいっっっ。
しかし雪深き道を30分も一人で歩くなんてイギリスより遠い・・・・となかなか実行に移せずにいるまま早数年、、、。職場の外国人同僚にはさっさと先を越され(地獄谷の観光客の8割は外国から来ているYOU達なのデス)、、、。
しかし今年、ついに友人が付き合ってくれることになったんです!


地獄谷に行くには、長野駅から長野電鉄に乗り換えます。
こちらはその名もスノーモンキー号という特急列車。なんと昔の成田エクスプレスの車両が再利用されているんです。
NARITA EXPRESSならぬNAGADEN EXPRESS。


車窓からの景色はどんどん雪深くなっていって、リンゴの木(よね?)が信州らしい風景。


地獄谷の最寄駅、湯田中に到着!特急の終点です。
早速、おサルさんがお出迎え


休憩室にもスノーモンキー。
湯田中駅は昭和を思い出させる、のんびりしたいい駅でした。


上林温泉の宿に荷物を置いてから、地獄谷へ向かいます。
私が泊まった上林ホテルは地獄谷温泉へのトレイルのほぼ入口にあるので、ここから例の徒歩30分が始まります。
3月でだいぶ温かくなったとはいえ、この日も午前中に雪が降り、雪+氷+泥で足下が滑ります。宿で長靴を借りられて助かりました。
でも雪が陽射しにキラキラ光ってとてもキレイ。


下を見るとこんな感じ。柵はないので、滑ると結構コワいです。


イギリスより遠いと思っていた30分の雪道も友達とだとあっという間で、公苑入口に到着。
ここから最後の階段をのぼります。


振り返るとこんな感じ。やっぱり秘境ですね~。冷たい空気が気持ちい~。
眼下に見える建物は、後楽館という地獄谷温泉唯一の宿泊施設です。


入口でチケットを購入し(800円也。私はパック料金に込みでした)、整備された雪道をテクテク歩いてゆくと、突き当りにモクモクと湯気の立ち上っている露天風呂が。
ここが色々な写真で見る「温泉に入るサル」のお風呂ですね。
思いのほかきちんと作られた、心地のよさそうなお風呂でした。こんなお風呂なら人間だって入りたい。
左に赤く見えているのは、ホームページで公開されているライブ映像用のカメラです。


近づいていくと・・・・・おや、湯気の向こうにどなたかお一人入っていらっしゃるようですよ。


「ふぅ・・・いい湯加減だのぅ・・・・」
贅沢に貸切状態の風呂を満喫し、目を細めるお方


「ん?なにか?」
カメラ目線(笑)
この日は気温が高かったので、ほとんどのお猿さんは周辺で日向ぼっこしたり、遊んだり、昼に撒かれた餌を食べたりしていました。
そんな中、一匹だけ温泉に入るこのお猿。1時間以上は入っていました。
お湯の温度は42度とのことなので、人間のお風呂と同じ熱さ。
これでのぼせないとは、本当にお風呂好きなサルなんでしょうね。顔を真っ赤にして、気持ちよさそうに入っていました(^_^)


あまりに長く入っているので、観光客も次第にこのコに関心を払わなくなってきて。
そんな人間(大きなサル)達を見つめる後ろ姿。どんなことを考えているのでしょうか。
お気に入りの写真です笑


この露天風呂の麓には小川が流れていて、その河原にも沢山の猿達がいます。
苑内全部合わせると100匹以上はいたのではないかなぁ。


こちらは上の露天風呂よりも陽があたってポカポカ。
子猿の丸っこいシルエットがたまらない(>_<)


あちこちで作られていた猿団子
こうするということは、やっぱり寒いことは寒いんですかね、サルたちも


でんれ~と人間様の通り道でくつろぐサル
本当にここのサル達は人間に対する警戒心がゼロで、お腹を見せて寝ているサルまでいます。
完全に人間を無視していて、人間に対して無関心。それだけ安心しているということだと思うので、現在のこの公苑の状況はどちらにとってもちょうどいい距離感なのでしょうね、きっと。
そうはいってもこの日は観光客の数はあまり多くありませんでしたが、多いときは相当多いはずなのに、それを経験していてもこの警戒心のなさ。サルってあまり神経質な動物じゃないのでしょうかね。


これ、望遠レンズじゃないんですよ。目の前30cmくらいにいるんです。
サル達は普通に足下をチョロチョロしているので、そして人間を避けないので、ぼけっと歩いてると子猿を踏みそうになります。


結局1時間半ほど公苑にいましたが、帰る頃(3時頃)にスタッフの方による餌撒きが行われ、それ以降はどのおサルさんもご飯を食べるのに夢中になってしまいました。みんなひたすら下を向いて餌を食べ続けるので、餌を食べていない時間の行動の方が一匹一匹の個性が出て圧倒的に見ていて面白いです。
とはいっても、この後ろ姿・・・笑 もぐもぐもぐ・・・
ああ、ほんっと真ん丸、ふわっふわ!


少し離れた場所でも、雪のなか転げまわって遊んでいました。
サルって犬みたいに雪が好きなのかな。


苑内には休憩所もあります。しっかり暖房が効いていて、綺麗なトイレもありました。少ないですがお土産も売っています。
なお飲食物の販売は一切ありません。苑内での飲食も、サルに餌を与えるのも厳禁。スタッフ以外の人間から餌をもらえることを覚えると、人を襲うようになってしまいますからね。今は「どうせこの観光客達からは何ももらえないし~」と承知している感じです。もちろんサルに触れるのも厳禁。

野猿公苑はヒトの生活空間にニホンザルや野生鳥獣がやってきたのではありません。ニホンザルや野生鳥獣が元々生息する、人里離れた自然の中にヒトの方が訪問しているのだということをご理解ください。
(公苑HPより)

アラスカのデナリ国立公園と同じ考えですね。もっともデナリは自然体系が壊れるという理由で餌付けをしていないので、あちらの方が徹底しています。でも自然に近いサルの行動をこうして私達が気軽に観察できるのは餌付けのおかげ・・・。難しいところですね。それにアラスカはサルじゃなくて、クマやオオカミだしね
ところでこの施設に関するネットのレビューは当然海外からのものがとても多いのですが、アラスカから訪れた方が「amazing!」と興奮したレビューをのせていて、なんだか嬉しくなっちゃいました。日本の繊細な自然も本当に美しいよねえ。でもアラスカの壮大な自然もまた行きたいなあ。


帰り道。新雪が風に舞ってキラキラ!


宿は上林温泉にとりましたが、夕食まで時間があったので、近くの渋温泉にお散歩。渋温泉の温泉街はちょっと寂れた感じで正直ビミョーでしたが、途中にあったこちらの玉村酒造さんはとても雰囲気のいい素敵な酒造でした。


ギャラリーには伊東深水の絵画などが飾られ、試飲の利き酒コーナーにはこちらの酒造の日本酒がズラリと並んでいます。
どれも美味しかったぁ。。。
一番左はにごり酒の『雪猿』。クセのない味で瓶もお洒落なので、地獄谷のお土産にぴったりです。
他にお客さんはいなくて、従業員の方も事務所におられたので、静かにゆっくり見学させていただきました。
入場無料。


宿泊した旅館は、上林ホテル。
皇室の方達も利用されているそうで、写真が飾られていました。
温泉も気持ちよく、食事も美味しくて、とても素敵な旅館でした。
またラウンジの飲み物は飲み放題でくつろげますし、夜にはロビーで弦楽四重奏の演奏もありました。


お部屋からの景色。雪をかぶった信濃五岳が綺麗に見えました。






朝食は和洋から選べたので、洋食にしました。
旅館って夜が和食なので、朝に洋食が食べられるのは嬉しいです。
どれも美味しかった(*^_^*)


帰りの新幹線に乗る前に、善光寺さんに寄ってお参り。お戒壇めぐりが楽しかった!
史料館には、ダライラマ法王が来られた際に作られたという砂曼荼羅が展示されていました。でもあれって出来上がったらすぐに崩すのが本来のあり方なのではなかったでしたっけ・・・?


【動画(やっぱりサルは動画が楽しい 下4つは音声を消しています)】















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