宇宙、という言葉に迷った。いのちにしようか、世界にしようか……。
いのち、という言葉はひらたいのに、独得の強さがあって、かんたんには詠いこめない、と感じる。
世界も、宇宙も、どれも「普遍的」で「大きな」単語なのだけれど、基本的に外来語だから、いのち、よりはわかりやすいと思う。
でも、こんな感想はわたしの主観にすぎません。おひとそれぞれ、またその文脈によってニュアンスはさまざま変わるから。
クリスマスイヴの、またイヴ。
わたしは星空が好き。ちいさいころ、たぶん信州の野辺山の、牧場で見上げた夏の夜空を、ぼんやり憶えている。
誰とみたのかわすれてしまった。どんな夜空だったのかも思い出せないのに、そのときの感動だけが、心の底にみずみずしく残る。
ほんのちいさいころのこと。
聖母のおなかのなかで、二千年まえのいまごろは、赤ちゃんのキリストが、しだいにはげしく動いていた、と思うと、わたしの幼児期の星空、牧場を渡る夜風の感覚がよみがえってくる。
星誕祭。
子宮って、たぶん宇宙につながっているんだろう。
あたりまえだけど、だから性は、とってもだいじなものだ。