市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

やさしさはきよらに光る冬空のまひるま彼女は星降らすごと

2008-12-01 15:41:37 | Weblog
 思ったままのクロッキー。


 きれいねえ、きれいねえ……ある利用者さんの口癖。


 外出介助で、この方から聞く言葉は、ほんとに無邪気な感動。

 
 たとえばお花、誰もいない公園、空き地、住宅地の一角のありふれた雑草、空、雲、鳥、子犬、全部が彼女のこころにはよろこびとなる。

 ときどき不思議な台詞を聞く。

 あたしね、この宇宙のどこかに、こことおんなしような星があるんかなあ、と思うの。そしたらどんなかなあ、って。

 


 いいなあ、とわたしは思う。こんなきれいな心。ちいさな女の子みたいに無邪気な視線をめぐらして。

 ななめに澄んだ日脚がまばゆい朝のこと。わたしもこの方と同じ心で歩こうとする。

 

 「いつも喜んでいなさい、祈りなさい。絶えず感謝しなさい」


 聖歌を思い出す。

 
 ナイーブな魂に触れると、心がほぐれる。


 







 
 
コメント (2)
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