いただいた花束のなかに、数輪のガーベラ。
毎日水換えしながら活けている。
今朝、その濃いマゼンタ一輪がうなだれていた。
昨日、水換えをおこたってしまったからだろうか?
花束から抜いて、別な硝子壜に移し、しおれかけた茎を長めにばちりと水切りしてやった。
さっきみたら、すこし首を持ち上げてきたみたい。水が揚がっているんだろう。
ガーベラは西洋の花なのに、翳のない派手やかさと、菊によく似たほそくとがった花びらの姿は、まるで中国後宮の美人のようだ。
美人というのは、中国宮廷語では、ただうつくしい人という意味ではなく、皇帝の妃の位だとか。
虞美人草、あれは楚の項羽の妃だったろうか。