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プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★名作の書き出し

2021-05-28 08:10:43 | 日記・エッセイ・コラム
 島崎藤村の「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ」の続きの記憶があやふやになったが、懐古園や千曲川の情景が思い浮かぶ。

 宮沢賢治の「雨にも負けず風にも負けず」は、冒頭のフレーズにインパクトがあり、心に深く刻まれ、人生訓としても引用される。

 川端康成の小説は、冒頭の文章の巧みさで、読者を惹きつける。「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」で始まる「雪国」は、私が住む環境と重なり、忘れようがない。

 また、「伊豆の踊子」では、「道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追って来た。」と続くと、下田街道が難所だと容易にイメージできる。

 詩であれ、小説であれ、名作と評されるものに共通するのは、冒頭の表現にあるようだ。