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時悠人chosan流処世術

★能登半島地震の後遺症

2007-04-28 09:31:45 | 日記・エッセイ・コラム

 能登半島地震から1ヶ月が経った。ゴールデンウイーク入りを前に、能登有料道路も暫定道路が完成し、全線利用可能になった。現地では、今日から一部仮設住宅への入居が始まった。被災者が元の生活に戻る日は、まだまだ先だが、各種インフラの整備は確実に進んでいるようだ。

 今回の被災地のなかには、現在の日本が抱えている課題でもある「超高齢者」が4割を超えるエリアがある。86歳の一人暮らしの老婦人が、京都に住む娘の所に身を寄せたが、子供の制止を振り切って、Uターンする出来事が放映された。長年、住み慣れた土地で死にたいとの思いが強く、かといって、家を再建するめども立たない。余命いくばくとない被災者共通の悩みで痛ましい。

 居住地は自分で選べる国柄だが、核家族化が産んだ悲劇でもある。高度成長時代に、大都市へと人口が集中し、全国各地に過疎地域が発生した。政府は、時限立法で保護政策を採ったが、人の回帰には繋がらなかった。現政権も、中央と地方の格差を是正するとは言うが、具体的な施策は皆無に等しい。

 限られた国土と資源しかない国においては、エリア分けしてリソースの再配分を行い、均衡をとる構想を打ち出すしかない。そうしないと、東洋町のように、補助金や交付金に人心が翻弄され、住民間に深い亀裂を残すことになりかねないと懸念する。