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時悠人chosan流処世術

★「親学」が物語る現実

2007-04-26 11:14:52 | 日記・エッセイ・コラム

 政府の教育再生会議が25日にまとめた「『親学(おやがく)』に関する緊急提言」は、ブラックユーモアかと勘ぐってしまった。11項目にわたる具体的な指針は、「今さら何をことさらに」と言うのが率直な印象だ。反面、ここまで踏み込まないといけない程、現在の親は低レベルなのかと考え込んだり。評価したい項目もあるが、立場により評価が分かれそうだ。

 「子守唄を聞かせ、母乳で育児」は、母乳の出ない母親はどう受け止めるの?「5歳から子どもにテレビ、ビデオを長時間見せない」「テレビではなく演劇などの芸術を鑑賞」とは、テレビが有害な番組を提供しているとの皮肉なのか? 「早寝早起き朝ごはんの励行」などは、生活の基本。朝食を食べてこない児童に、学校で食事を提供する現実からの切羽詰った提言?等々、揚げ足取りではないが、細部にわたる提言だけに、波紋を呼びかねない。

 親も子育て学習が必要なことは当然だが、テクニック論ではなく、深遠な慈愛に満ちた親子愛をはぐくむことをどう自覚するかに尽きる。安倍総理が進める「学校選択性」や「小中英語一貫教育」などの愚策も含めて、果たして「美しい国づくり」に役立つメニューなのか疑問ばかりがわいてくる。