時は幕末から明治維新への回転期。場所は江戸城。尾張藩の江戸詰めの徒組頭加倉井隼人は官軍の先遣隊長として江戸城に。そこに一人の御書院番士が居座っているのに遭遇する。旗本的矢六兵衛、この男をそこから退去させることができるのか。勝海舟、西郷隆盛、大村益次郎、福地源一郎から明治天皇までが登場。この旗本が何故そこに居座る、この旗本は何者、さまざまな語り手がこの人物について語るが、謎は謎。宿直部屋から次第に上座へ部屋を移しつつ進む物語。幕末という時代、人の生き方、時代が最も大きく動いた中でぐっと迫るが謎はついに謎…。☆☆☆☆。
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