『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞の三浦しをんの青春小説。『風が強く吹いている』で弱小駅伝チームを描いた三浦が今回は人形浄瑠璃の義太夫に迫る。主人公の笹本健は北海道の高校時代に始めて義太夫にとりつかれ研修所に。人間国宝の銀太夫の弟子となり、ラブホテルの一室に住む。師匠の命で兎一郎という職人肌の三味線引きとコンビとなる。健に与えられる課題、そこに挑む姿を見ているだけで、人形浄瑠璃の世界に触れてみたくなる。そこまで凄いのかと。そこに青春(やや主人公のトウがたってはいたが)が描かれ、葛藤があって、とにもかくにも、人形浄瑠璃が見たくなる作品。爽快。☆☆☆☆ほ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます