最近では『犬の力』、昔では1991年『ストリート・キッズ』、1992年『仏陀の鏡への道』などが創元推理文庫から出ている。角川で出て、あれ?変わったなと思ったのが『ボビーZの気怠く優雅な人生』あたりからか。フランク・マシアーノ。イタリア系。サンディエゴで餌屋、魚卸、リネン業を営む初老のサーファー。離婚した妻の面倒を見ながら、一人娘の学費を稼ぎ、愛人との関係を大事にするこの男は、フランキー・マシーンと呼ばれたマフィアの殺し屋だった。突然、襲われることで人生が一変、過去を探りながら必死の逃避行。東海岸のマフィアとは西海岸は少々違うよう。かつて自分も標的を追い詰めたことがあるフランクが、逃げながら、攻め続け…。軽快に読めて、展開もなかなかで、☆☆☆☆ほ。