団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

結婚記念日

2018年10月11日 | Weblog

  友人夫婦が今週末金婚式を50年前に挙式した横浜のホテルで家族と一緒に祝うと知った。結婚記念日は【1年目】紙婚式【2年目】藁婚式(綿婚式)【3年目】革婚式【4年目】花婚式【5年目】木婚式【6年目】鉄婚式【7年目】銅婚式【8年目】ゴム婚式【9年目】陶器婚式【10年目】錫婚式(アルミ婚式)【11年目】鋼鉄婚式【12年目】絹婚式【13年目】レース婚式【14年目】象牙婚式【15年目】水晶婚式【20年目】磁器婚式(陶器婚式)【25年目】銀婚式【30年目】真珠婚式【35年目】珊瑚婚式【40年目】ルビー婚式【45年目】サファイア婚式【50年目】金婚式【55年目】エメラルド婚【60年目】ダイヤモンド婚とある。友人夫婦が50年間添い遂げて金婚式を祝う。偉業達成。祝福したい。

 毎朝妻を駅まで送る車、エンジンをかけると尋ねもしないのに必ず「今日は10月11日、木曜日です。鉄道安全確認の日です」ととってつけたような記念日を告げる。よくあるのは日本語特有の似た音からの語呂合わせだ。よくまあ毎日毎日無理やり記念日を作るものだと感心する。これだと365日毎日何かの記念日になってしまう。

 私は家族の誕生日と自分の結婚記念日を大切な日だと思っている。孫の誕生日には、カードと1歳につき500円玉一つの祝い金を贈る。1歳の誕生日に500円玉を5万円分貯めることができる500円玉がちょうどはめ込められる貯金本を1個の500円玉を押し込んで始めた。その昔、曾呂利新左衛門(そろりしんざえもん)は、豊臣秀吉から褒美を取らすというので、最初の1日に米一粒貰い、次の日から2粒、4粒と2倍ずつ増やして1カ月間もらい続けたいと頼んだそうである。秀吉は「欲のない奴だ」と笑って許したが、そのうちに米蔵が空になった、という話がある。孫たちに小さな積み重ねが大きな結果になることを知って欲しいと願っている。4月に17歳になった孫は、8500円、17個のずっしり重い500円玉の現金封筒を手にしている。

 私と妻が結婚式を挙げたのは、27年前の10月10日だった。バツイチ二人の子持ちの私と初婚の妻。妻の母親から「2度目の式で慣れていますね」とキツイお言葉にも耐えた。離婚してから15年が過ぎていた。やもめだった15年間が私を少し変えた。二人の子を育てるのに必死だった。2度目の結婚式は、私44歳妻33歳のときだった。最初の結婚での失敗が再婚生活での教訓となった。27年間何とか夫婦でいられたのは、私が仕事つまり事業をしなかったからである。私は、変に野心家で見栄っ張りなので事業に向いていない。残念だが下手に仕事をしないことが平穏無事な生活を与えてくれる。私たちは結婚後、まもなく妻は病院勤務をやめ、外務省の医務官になり海外勤務についた。私は仕事をやめて妻に同行した。13年間海外で暮らした。どこの赴任国も二人にとって初めて暮らす国だった。お互い助け合わなければ生きていけなかった。転地療法でもあった。知人も友人もいない外国で二人は助け合った。

 日本に帰国して13年が過ぎようとしている。二人とも歳をとった。昨夜二人で27年めの結婚記念日を祝った。発泡ワインの小瓶と小さな380円のケーキだった。妻からカードをもらった。「年を重ねただけでは人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。サミュエル・ウルマン」

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