昔、留学したカナダのクリスマス商戦で面白いと感心したのがあった。なんと牛の半身を買うと豚が半身サービスでオマケしてくれる。1960年代のカナダにも冷凍庫は各家庭の必需品だった。買った半身の牛はもちろん店で部位ごとに分けてくれる。それをまた各家庭で自分たちに合うように小分けにしてパッキングして、冷凍庫に入れていく。私はカナダやアメリカで普通の横置きされた上がドアになっている冷凍庫が苦手である。ネパールやユーゴスラビアでも使ったが使い勝手が悪かった。ネパールでは停電で冷凍庫の食品をすべて腐らせてしまったこともある。大変な損失だった。この横置きの冷凍庫は、うまく整理しながら使わないと、底にある冷凍品をずっとそのままにしてしまう。いくら冷凍といえども長く保存すると劣化してしまう。カナダの人々は、その点うまく使いこなしていた。牛肉なら牛肉を仕切りを入れてステーキ用ならステーキ用の肉を一箇所に保管して、上から順に使っていく。半年くらいで食べきるらしい。
日本でもクリスマスや正月のためのこんなスケールの大きな売出しがあればよい。トヨタの住宅を建てると、トヨタの車がついてくるとか、トヨタの大型乗用車を買うと超小型車のIQ(今度トヨタが売り出した乗用車の名前、アイ・キュー)がオマケについてくるとか、スズキの軽自動車を買うと電動アシスト自転車がオマケとか。東京のマンションを買うと熱海の温泉つきマンションがオマケとか。
クリスマスが特別な買い物の季節なのは、おそらくボーナスに関係がある。ボーナスを賢く使って上手な買い物をしている。 日本でも公務員は12月10日にボーナスが支給された。今年は世界同時不況であらゆる経済指標は悪化するばかりである。「元気出せ、日本!」と言いたいのだが、名案や提案が出てこない。
ただ暮らしたネパール、セネガル、セルビア、サハリンなどの貧しい国々での人々の生活を思うと、まだまだ日本は不況とはいえ、恵まれている。それらの国々、特にサハリンでは年金が破綻していて、老後の生活は自給自足しか残されていなかった。ネパール、セネガルには年金そのものが存在していなかった。上を見れば限がなく、下を見ても限がない。派遣などの非正規雇用者の人々には、厳しいクリスマス、正月になりそうである。早く日本が元気を取り戻せますように! gooブログ『山の恵み里の恵み』12月17日付けの『平成の大飢饉』を読んでみると不況の見方が変わるかも。