ひろポンの“わたしにも作れますぅ” 

60’sオヤジのブログへようこそ。模型、モータースポーツ、イラストなどクルマと乗り物を中心に気ままに書いていきます。

PORTRAITS OF THE 60's : FORMULA 1

2010-06-25 | Motorsport
今日の一冊は以前購入したお気に入りの旧い写真集を。

モータースポーツ写真家のRainer W. Schlegelmilchが撮り貯めた
60年代のドライバーの素晴らしい写真集です。
全ページモノクロ、ずっしり重い320ページ。
出版社はMotorbooks Intl (1995/05)

60年代は現在と違って、何といっても大メーカーが威信をかけて
戦っていたスポーツカーレースが人気No1。
同じ世界選手権でもF1はそれより格下でしたし、コマーシャル時代が来て
スポンサーが大金を払ってくれる前なので、ドライバーは賞金を得るため
F1以外のカテゴリーにもこぞって参戦していました。

この本にはクラークやブラバムらトップレーサーはもちろん、個性豊かな
職人ともいえるレーサーまで数々の顔ぶれが見られます。
坊ちゃん“ドライバー”ではなく、誰もが真の“レーサー”と言えるその顔ぶれは
表情豊かで、どれも見ていて飽きません。



好きな1枚。メカに話しかけられるL・バンディーニ。
陽気でハンサムな典型的イタリア人ドライバーでした。



こちらは65年BRMの名コンビ、若きスチュアートとG・ヒル。
ジャッキーの表情といい何を話しているのか楽しそうですねえ。



サーティーズ、メレス、フォルギエリ。63ルマンのピットで。

負けん気が強く事故の多かったウィリー・メレスは、前年のベルギーGPで
トレバー・テイラーと火の出るようなバトルの挙げ句にクラッシュ、復帰した
このルマンでまた火傷を負い、直後のドイツGPでは再び事故で観客が亡くなり、
以後しばらく第一線を退いていましたが、なんとか復帰した68ルマンでは
1周目にマシンのドアが吹き飛んでクラッシュ。
大怪我をして二度とサーキットに戻ることはなく、1年後に自殺してしまいます。
そういった背景を思い出しながら、あれこれ見てみると興味深いですね。

クレルモンフェランの狭い1コーナーに殺到するマシン。
ドライバーの表情が見えた時代ははるか過去のものとなってしまいました。



発売当時にくらべて今は値段が若干上がっているようですが、お勧めの一冊です。
Amazon.co.jp: Formula 1: Portrait of the 60's: Rainer W. Schlegelmilch, Hartmut Lehbrink: 洋書