備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

名残の寿司

2014-10-30 19:24:54 | 料理・食材


個人的に「本職に任せた方が良いな」思う料理として、寿司、河豚、天麩羅がある。

寿司はやはり技術。
河豚も技術だけれど、それ以前にバラせないし。
天麩羅は自分で揚げると油の匂いで頂く前に胸いっぱい。
すべからく作ってもらったのを白魚を並べたような手で「どうぞ」って差し出されるのが良いな。小粋な器と盛り付けなら更に言うことなし。(願望)


20代独身の頃、暇に任せて「自分で寿司を握ってみよう」と思い立った事がある。
出来ました。完全に『お刺身onおにぎり』が。以来すっかり自分で握り寿司を作るのは諦めた。
学生の頃に寿司屋でバイトしなかったのが悔やまれる。寿司屋の技術が少しでも身についていれば、食生活がもう少し豊かになっていただろうなぁ。
もっとも、飲食店でのバイト経験そのものがないんだけど。

義務教育の家庭科に寿司と蕎麦の実習は入れるべきだと思うな……。
この二つだけで和食の基本が随分学べる。日本人の『食のアイデンティティー』として重要だろう。ローカルにはうどん県は小麦粉も可として。


しかし、昨今は便利なものでネット検索するとすぐに『寿司の握り方』なんて動画が出てくる。
「おおぉ」「ぬぬっ」「ほほぅ」と色々と眺めて(PC前で手付きを追って)みたが、「アカンわ~~」って事でやっぱり諦めました。

「でも、ほらお気軽に食べたいよね。お寿司」って事で、自分でするのは専ら手毬寿司。
と言っても、これは『お刺身onおにぎり』が効率良く綺麗に作れるようになっただけの事であって、以前と何ら変わっていない。(←気付かないふり)

食材は名残のもので。でも大好き。
「あぁ、季節が変わるねぇ」としみじみ。侘しくは無いぞ! 否、華やかさには大いに欠けてる……。


まぁ、アレだ。
仕事をしっかりして食べに行くのが正解な気がするよ。やっぱり。


(しかし、大量に作りすぎた感あり)