『美しさ』の基準のひとつに『ちいさきもの』がある。
「なにもなにも、小さきものは、皆うつくし。」(枕草子)
「ちっちゃいものは美しい、可愛いよね」と昔の才媛もおっしゃっている。
小さいモノ、とりわけ元のサイズよりダウンサイジングされた結果生じる『不足』。その不足に美を見出すは日本人特有なのかな。
不足を埋める為に想像力や余白への視線が生まれる。『不足の美』『間』とも言うか。
枯山水、水墨画、俳句……。
武道における残心も、それがあってこそ一連の所作が完結するという意味では同じ類か……。自分の心で補完することによって完全を目指す行為。
ある彫刻家曰く「彫刻は不完全でいい」とか、神社仏閣の『未完成の美学』とかもあるなぁ。
恐らく、2次元への『萌え』属性はそこに起因するんだろう。
コード進行の『Ⅴ7→Ⅰ(ex:C-durのソシレファ→ソドミ)』の解決とは異なる快感でもある。
……とか思いつつ、ミミイカを一口で。(御存じない方は是非、画像検索される事をオススメします)
もともと小さいけど火を通すと更に小さくなる。めっちゃ可愛いいのに、きちんとイカの味がする。
魚屋さんの店頭の表記によると、どうやら『チゴイカ』とも呼ぶらしい。方言かな。
勝手に『稚児烏賊』と思っているけど。
「萌え~~」
なんか自分が危ない属性にも思えてきた。