備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

和製カペッリーニ

2009-07-23 19:06:42 | 料理・食材
お昼ごはんに、小豆島産のパスタ。

面白いのは素麺屋さんが作っているパスタという事。
和魂洋才というか、換骨奪胎というか……。

素麺は、小麦粉、食塩、油で作る。

この油をオリーブオイルにして、色付け・風味付けにクロレラ粉末・オリーブ葉の粉末を使う。素麺屋さんが作るのだから、もちろん手延べ。カペッリーニは素麺よりも太い。素麺屋さんが作るので、その細さはお手のもの。長さはパスタの標準仕様ぐらいにしてあって、素麺よりは長い。

特筆すべきは、素麺同様に麺に塩が入っているので、茹でる時に塩は不要。
カペッリーニって、ついつい塩が効き過ぎるから、これは親切というべきか。
よって、調理は簡単、かつ、あっという間。


今回は麺の違いを確かめる為に、普段通りの温かな仕上がりで。
味付けは、ぺぺロンチーノ風味で、上からミンチで作ったソースを少し。
オリーブオイルも練りこんであるとの事だけれど、茹で上がりを確認する際には、さほど感じなかった。

麺は、カペッリーニに比べると随分とモチモチ感が強い。
カペッリーニは、口の中で跳ねるエッジの効いた弾力を感じるのだが、それよりは少し重たい感じ。オリーブオイルの量を普通にしたのが原因かも。麺がほぐれるギリギリで充分。またはスープ系の方が合うかも。

オリーブオイルとの相性は味の面では良いけれど、麺の雰囲気と合わすのには、ちょっと独特な雰囲気なので、完璧を目指すには細かい調整の繰り返しが必要だな。


次回は冷製パスタで、冷やしたラタトゥーユを掛けてトマトを添えてみよう。きっと軽さが出て良い感じになるはず。オリーブの青っぽい雰囲気に合うだろう。


環瀬戸内小麦粉文化圏のラインナップに加わる和製カペッリーニになれるかなぁ……。






◆◇◆ 環瀬戸内小麦粉文化圏 ◆◇◆

1980年ごろに神戸で提唱されたとされる。
瀬戸内海を巡る地域で小麦粉(コナモン)によって作られている日常食や名物に着目した食文化圏。
命名者のフィールドワークによる認定は下記の通り。


四国 讃岐うどん
大阪 うどんすき・お好み焼き・たこ焼き・いか焼き(阪神百貨店)
神戸 パン・ケーキ・洋菓子・そばめし
明石 玉子焼き
姫路 えきそば(JR姫路駅)
播州 素麺
備前 ローマン
広島 お好み焼き・尾道ラーメン
大分 やせうま

その他……


(注)
この食文化圏の命名・認定は、学会、産業界等になんら影響がございません。
小生の昔からのオアソビのひとつですから、大目に見てください。 m(_ _)m