ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

馬の泪

2017-11-30 23:12:33 | 日記

                    馬の泪



                 馬のすけは
                 落としてきた
                 あたたかいたてがみを
                 拾い集めようと
                 細い脚を
                 必死に
                 ふんばって
                 歩いている
                 ほねばった
                 背中
                 

                 頭の割れた子や
                 あまりに小さく生まれたので
                 チューブだらけの赤子を見すぎたので
                 笑うことを忘れ
                 緊張の鼻が
                 たれさがってきて
                 顎をあげる癖がついてしまったのだ


                 おろし金の上の人生
                 針のむしろの上の人生



                 だれもが
                 そして
                 だれもが
                 おろし金や針をふみつつ
                 たいらにならして
                 

                 やさしい風に吹かれ
                 

                 馬の目にも泪
                 

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