ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

ふるさとへ

2023-12-28 20:24:16 | 日記
                     ふるさとへ


                  その家は
                  なんも変わらなかった
                  変わったといえば
                  庭に3台の車が置かれていた

                  広い畳の間
                  仏壇は古く質素で

                  そこに母の姉がいたので
                  笑顔の写真に安心した
                  
                  もうすぐそこにもいけなくなるかもしれない
                  と思ったら
                  かなしいよりいとしく
                  今日訪ねてよかった
                  と
                  知っている人がいなくなり
                  変わっていくふるさとに
                  変わらないなつかしさが
                  あふれた

                    年上のいとこは
                    幼かったころの
                    やさしさで
                    これもたべ、あれもたべ
                    とすすめてくれるから
                    急に
                    小さなこどもになって
                    
                  お歳暮をもって
                  ふるさとを訪ねる
                  面倒さが消えてしまっていた

                    コザのショッピングセンターは
                    憧れの
                    きらきらしたお店で
                    小さかったときには
                    いけなかったよ
                    いまでも
                    お高い品物がいっぱい

                    ケーキ屋のおねーさんとは
                    かおなじみになって
                    珈琲飲んでいたら
                    あまりにもくつろいで
                    夜になってしまうから
                    もう帰りますね
                    といったら
                    お泊りしなさい
                    と笑うから
                    お泊りセット忘れてきたから
                    今度ね
                    と
                    暗くなった
                    大通りを
                    
                    変わらない毎日に
                    もどっていったよ

                  こどもから
                  もうもどることがない
                  おとなに

                  もうすぐ
                  新しいとしがやってくる
                    
                    

                  

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