ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

狂った馬

2017-11-25 11:44:32 | 日記

                    狂った馬



               馬のすけ
               

               鼻息荒く
               いきなり歯をむき出しにして
               いなないた
               あしをあげ
               思い切り蹴った



               あの顔
               鼻の穴が見えるほど
               顎を上げ
               見下ろして
               あな
               おそろしや


               
               映像が流れた
               カッコーの巣の上で
               表情のない看護婦さん
               薬を盛る


           
               お仕事に真剣に邁進するほど
               その顔から
               そぎ落とされていく
               あたたかな人間のやわらかさ
               硬直して
               叫び声をあげて
               わめいているようにしか見えない
               仕事内容を伝えるとか
               何が足りないのかが
               わからない
               ただこの仕事からうまれでる
               やるせなさが
               激しい鼻息になって
               蹴り飛ばす
               馬の足にしかなっていない


              
               どす黒いストレスが
               自覚できていない
               その馬の細長い顔を
               まじまじとながめた


         
               いななく
               狂った馬
               

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