ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

はなのみやこで

2013-06-11 18:14:34 | 日記
                             はなのにおい


                    都のどまんなか
                    木々の間から
                    木漏れ日

                    紫陽花が
                    小さく揺れている
                    
                    都のどまんなか
                    美しいビル街
                    ガラスの窓

                    映る

                    
                    駅前で
                    踊る宣伝のアルバイトのひと
                    ぜんまい仕掛けの
                    腕の扇子

                    空にして
                    空にして

                    なにも思うことが
                    浮かばないように

                    ただ
                    足と腕を動かしている

                    きれいなちりひとつない
                    大きな道路で
                    よこぎった
                    臭い

                    腐臭

                    どこから
                    におってくるのか

                    美しい花の都で
                    
                    腐臭

                    6月の風に乗って
                    腐臭