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沖 至のアルバムを聴く(4)ONE YEAR

2020-11-15 | JAZZ
沖がヨーロッパ滞在中に、独FMPに吹き込んだ1枚
「ONE YEAR」 FMP 0720
  
1. 茄子の花
2. ONE YEAR(AFTERNOON)
3. 源氏
4. 1a WARTEN AUF
5. b ONE YEAR(EVENING)
沖 至 (tp) MICHEL PILK (bcl) RALF-RAINER. HUBNER (ds)
録音 1978年10月13日

このアルバムは、トリオというシンプルな編成であるからして、各々のプレイをしっかり聴くことが出来るし、お互いに難しいことは演っておらず、時には沖とミッシェル・ピルクが無伴奏ソロを挟んで、淡々と演奏が進行していきます。
バスクラの名手と言えば、エリック・ドルフィーのことが直ぐ頭に浮かびますが、ピルクはドルフィーよりあか抜けており、ここでの沖のラッパとの相性も良いです。

5曲の内、沖が1曲、ピルクが3曲、ラルフ・ハブナーが1曲を提供していて、日本になじみの「源氏」という曲もあり、このテーマ部分では2人の合奏による日本音階が出て来ます。
レコードのA面3曲は、トランペットとバスクラによる丁々発止の連続の中に、ドラムスが割り込んで最後まで息の抜けない演奏が続き、FMPレーベルの特徴が出ている内容となっています。
一方、B面の「WARTEN AUF」は、2人のロングトーンからスタートし、ゆったりしたテンポで進むのですが、先発は沖とハブナーのデュオで、それに重低音のピルクが絡み、後半に移って沖とピルクが入れ替わる展開となっています。
「ONE YEAR (EVENING)」では、ハブナーのドラム・ソロからスタートし、ピルク、沖の順で続いた後、最後は3者で締めくくられます。

全体を通して構成もしっかりしており、この手の演奏としては推薦盤の1枚になると思います。

コメント
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