あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

沖 至のアルバムを聴く(2)(しらさぎ、MIRAGE/CD)

2020-11-08 | JAZZ (CD)
沖 至が日本で活動していた時期に、トリオ・レコードに録音した「しらさぎ」と「ミラージュ」を取り上げました。
下記は、日本を経って渡仏する前の最後の作品で、1974年6月7日のライブです。
「しらさぎ」 MTCJ-5506
 
1. しらさぎ
2. YOU DON´T KNOW WHAT LOVE IS
~ OCTOBER REVOLUTION
沖 至 (tp, ind.fl, perc) 宇梶昌二 (bs) 徳弘 崇 (b) 
中村達也 (perc) ジョー水木 (perc)

1曲目の「しらさぎ」は、最初とメンバー交代時に2小節の合奏が入るものの、基本的には各人の無伴奏ソロがリレー形式で行われるもので、それは、徳弘 (b) → 宇梶 (bs) → 沖 (tp) → 中村 (perc) → 沖 の順で進みます。
荘厳なイントロに続く徳弘のベース・ソロは、最初の1音で不穏な情景を思い起こさせるし、演奏が進むにつれこの曲を暗示しているかのようにしらさぎが大空に向かって飛び立って行くようにも感じます。
続く宇梶は、鳥のさえずり音や、2つ以上の音を同時に出すハーモナイズ奏法、それに爆発音による叫びを交えたりの多彩な演奏を披露、また沖は、すがすがしい音を放出しながら演奏途中でエコー・マシンを効果的に使っています。
一方の中村は、多くの打楽器を駆使してこの曲を締めくくっています。
続く「 YOU DON′T KNOW WHAT LOVE IS 」は沖のソロで始まり、順次ベース、ドラムス、バリトンサックスが加わってきます。
前曲に連続して演奏される「OCTOBER REVOLUTION」は、ジョー水木 も加わって、嵐のような演奏が展開されますが、やはり沖の圧巻の演奏が素晴らしいです。
なお、このようなソロを中心とした演奏は、余計なノイズがないCDの方か聴きやすいです。

2枚目は、上記の壮行コンサート後の作品で、1977年2月にテイチク杉並スタジオで、強力なサポートを従えて収録しています。
「MIRAGE」 MTCJ-5517
 
1. 11 RUE TITON
2. MIRAGE
3. SKY ZOU
4. SILKIN RAIN ON LOTUS BLOSSOM
5. PIT OUT
沖 至 (tp) 加古 隆 (p) 翠川敬基 (b) 富樫雅彦 (perc)

当然のこととして、演奏にピアノが加わるとサウンドにも変化が現れ、またパーカッションで富樫が参加したことで充実した演奏になっています。
演奏は、挨拶代わりの1曲目~情緒的なメロディの2曲目~リズミカルなテンポの3曲目、そして4曲目の「SILKIN RAIN ON LOTUS BLOSSOM」では、ゆったりしたテンポにおいて、ベースが4つを刻む上を沖がトランペットを封印し、笛を使ってメロディックな音を放出していきますが、タイトルにあった情景が浮かぶ名演です。
最終曲の「PIT OUT」は、富樫のパーカッションによるソロからスタートし、疾走するピアノ・トリオから、沖の加わった4人によるフリーリズムによる激しい演奏へと移っていき、最後は再び富樫のソロに戻っていきます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする