山本剛は、私の愛聴盤第46回で「ミステイ」を紹介しましたが、その曲にチョッピリ絡んだ事情があるため、再登場となりました。
アルバム「ミステイ」が録音された1967年8月から10年が経った77年9月、ゲスト出演としてモンタレー・ジャズ・フェスティバルのステージに立ったのですが、その時弾く予定だった「ミステイ」が、直前になって別の奏者によって演奏されてしまったため、急遽「ミッドナイト・サン」に変更したのだそうです。
その時のステージの様子については、今は亡き評論家の野口久光さんのコメントがあります。
ヴァイブ奏者のライオネル・ハンプトンが作曲したこの「ミッドナイト・サン」、これをタイトルにしたのが、米国から帰国した後に録音された下記のアルバムです。
「MIDNIGHT SUN」 three blind mice TBM-5009
1. MIDNIGHT SUN
2. AUTUMN LEAVES
3. WAVE
4. A SHADE OF LOVE
5. BILLY BOY
6. LOVE IS HERE TO STAY
7. BLUE MANHATTAN
8. KID
山本剛(p) 岡田勉(b) 岸田恵士(ds) 録音 1978年6月3, 4日
1曲目の「ミッドナイト・サン」は、「ミステイ」と同じ雰囲気の演奏で、最初はゆったりとしたテンポでソロから入り、装飾音を散りばめながらアドリブに入って行きます。
2曲目の「枯葉」は、多くの人が取り上げていますが、彼もお得意の曲の一つで、スインギーなアップ・テンポのナンバーです。
3曲目の「ウエイブ」はカルロス・ジョビンの作ったボサノバですが、ここでは4ビートとなっています。
4曲目の「ア・シェイド・オブ・ラブ」と、8曲目の「キッド」は、5歳になる愛児へ捧げた彼のオリジナルで、いずれもソロでしっとりと演奏しています。
5曲目の「ビリー・ボーイ」は、レッド・ガーランド・トリオがマイルスの「マイルストーン」の中で演っていますが、山本はミデアム・アップ・テンポでぐいぐいと弾いていて、左手によるアクセントが一層のスイング感を引き出しています。
6曲目の「ラブ・イズ・ヒアー・スティ」は、他の誰もが経験したことのないようなスロー・テンポで演奏され、それに合わせバックの2人もぐっと抑えたプレイに徹しています。
このアルバムのピアノ・トリオ演奏時間は、いずれも5~6分のところ、この曲だけは8分21秒と長いですが、ダレるところはありません。
7曲目の「ブルー・マンハッタン」は、12小節のブルース形式のオリジナルですが、ブルースの匂いは無く、ミデアム・テンポでの軽快な曲となっています。
このアルバムは、「ミスティ」の録音からおよそ11年が経過していますが、山本剛は殆ど変らないスタイルとタッチで、楽しい演奏を提供してくれています。
アルバム「ミステイ」が録音された1967年8月から10年が経った77年9月、ゲスト出演としてモンタレー・ジャズ・フェスティバルのステージに立ったのですが、その時弾く予定だった「ミステイ」が、直前になって別の奏者によって演奏されてしまったため、急遽「ミッドナイト・サン」に変更したのだそうです。
その時のステージの様子については、今は亡き評論家の野口久光さんのコメントがあります。
ヴァイブ奏者のライオネル・ハンプトンが作曲したこの「ミッドナイト・サン」、これをタイトルにしたのが、米国から帰国した後に録音された下記のアルバムです。
「MIDNIGHT SUN」 three blind mice TBM-5009
1. MIDNIGHT SUN
2. AUTUMN LEAVES
3. WAVE
4. A SHADE OF LOVE
5. BILLY BOY
6. LOVE IS HERE TO STAY
7. BLUE MANHATTAN
8. KID
山本剛(p) 岡田勉(b) 岸田恵士(ds) 録音 1978年6月3, 4日
1曲目の「ミッドナイト・サン」は、「ミステイ」と同じ雰囲気の演奏で、最初はゆったりとしたテンポでソロから入り、装飾音を散りばめながらアドリブに入って行きます。
2曲目の「枯葉」は、多くの人が取り上げていますが、彼もお得意の曲の一つで、スインギーなアップ・テンポのナンバーです。
3曲目の「ウエイブ」はカルロス・ジョビンの作ったボサノバですが、ここでは4ビートとなっています。
4曲目の「ア・シェイド・オブ・ラブ」と、8曲目の「キッド」は、5歳になる愛児へ捧げた彼のオリジナルで、いずれもソロでしっとりと演奏しています。
5曲目の「ビリー・ボーイ」は、レッド・ガーランド・トリオがマイルスの「マイルストーン」の中で演っていますが、山本はミデアム・アップ・テンポでぐいぐいと弾いていて、左手によるアクセントが一層のスイング感を引き出しています。
6曲目の「ラブ・イズ・ヒアー・スティ」は、他の誰もが経験したことのないようなスロー・テンポで演奏され、それに合わせバックの2人もぐっと抑えたプレイに徹しています。
このアルバムのピアノ・トリオ演奏時間は、いずれも5~6分のところ、この曲だけは8分21秒と長いですが、ダレるところはありません。
7曲目の「ブルー・マンハッタン」は、12小節のブルース形式のオリジナルですが、ブルースの匂いは無く、ミデアム・テンポでの軽快な曲となっています。
このアルバムは、「ミスティ」の録音からおよそ11年が経過していますが、山本剛は殆ど変らないスタイルとタッチで、楽しい演奏を提供してくれています。