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中本マリの2枚

2014-08-27 | JAZZ
安田南に続いて同世代のジャズ歌手、中本マリの2枚のアルバムです。

中本マリが本格的にジャズを歌うようになったのは、1970年赤坂のVIPAルームで、歌伴の名手大沢保郎トリオの専属歌手として出演、その後横内章次カルテットに替って行きましたが、ここで彼女のオリジナリティが確立されています。
独特のハスキー・ヴォイスで、ブルージーなバラードからミディアム・テンポのものまで得意としています。
元来クラブ・シンガーの彼女は、これまでにコンボをバックにしたアルバムを制作し、その成果は「スリー・ブラインド・マイス」レコードに記録されています。

下は彼女のデビュー盤です。
「UNFORGETTABLE」 three blind mice TBM-21 (録音 73年9月)
 
このレコードが発売された後、私の会社の取引先の従業員の方が「中本マリを知ってる?」と話しかけてきて、聞くと彼女の親戚ということで、その人に彼女のライブを紹介して頂いた想い出のアルバムです。
(これは貴重なアルバムですが、CDが発売されたのでLPを処分してしまったことから、今となっては悔いが残る1枚です。)


話を戻して・・・
今回取り上げたのは、東芝EMI企画による「プロ・ユース・シリーズ」の中の2枚です。
この一連の企画は、タイトル通り「音」にもこだわったオーディオ・マニア向けの作品で、中本マリはピアノ・トリオとフル・バンドでの録音を残しています。
この2枚は共に1曲目がウォーキング・ベースに乗って歌う彼女の歌から始まっていて、これも企画ならではのものと思います。

「JUST IN TIME」 東芝EMI FL-91012
   
 1. YOU GO TO MY HEAD
 2. JUST IN TIME
 3. AUTUMN IN NEW YORK
 4. I’M GONNA SIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETTER
 5. ANGEL EYES
 6. BABY, WON’T YOU PLEASE COME HOME
 7. I’M GLAD THERE IS YOU
 8. WE’LL BE TOGETHER AGAIN
 9. I THOUGHT ABOUT YOU
10. YOU GO TO MY HEAD
中本マリ(vo) 藤井貞泰(p, arr) 原田政長(b) 中山正二(ds)  録音 1975年10月16,17,22日

このアルバムの録音は東京EMIの第一スタジオで行われ、「歌」「伴奏」「録音」と三拍子揃った出来となっています。
ミデアム・テンポ良し、バラード良しのマリの歌がたっぷり味わえます。
また、最初と最後に同じ曲を持ってきたところは、行方ディレクターのアイデアでしょう。


「THAT OLD FEELING」 東芝EMI LF-91023
   
1. LULLABY OF BIRDLAND
2. UNFORGETTABLE
3. BUT NOT FOR ME
4. AS TIME GOES BY
5. IT’S ALL RIGHT WITH ME
6. ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET
7. SHINNY STOCKINGS
8. SOMEONE TO WATCH OVER ME
9. THAT OLD FEELING
中本マリ(vo) 横内章次(arr) 録音 1976年8月2, 10日

こちらは聴いてみたいスタンダード曲のオンパレードで、バックでソロを取るメンバーも錚々たる顔ぶれとなっています。
伏見哲夫(tp)、羽鳥幸次(tp)、宮沢昭(ts)、中沢忠孝(tb)、ジェイク・コンセプション(as)、横内章次(g)、ジミー竹内(ds) 等々・・・
1曲目の「バードランドの子守歌」では、彼女のスキャットとトロンボーンとの掛け合いも聴かれます。
最後を飾るタイトル曲も、思う存分フェイクして歌いまくっています。
このレコードは、横内章次のアレンジも良く、歌と演奏の両方が「いい音」で楽しめるアルバムです。

コメント
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