いい日悪い日普通の日

何日か前、朝、母親が言う。

今日は、寒くて悪い日だね、と。

だけど、おかげで、桜を長く見ることができるよ。

あのまま暖かくなっていたら、桜も散ってしまうからね。

今年は、それこそ、いい日悪い日を繰り返しながら、桜の季節を、長いこと、あじわうことができそう。

身延のしだれが満開、とか、大坪川のほとりを散歩する、とか、あう人ごとに、お気に入りの場所をおしえられる。

湖東三山の紅葉狩りの時には、文字通り、景色を狩りたくなってしまったけど、桜はそうではないな。

五分咲きもいいし、満開よし、散る花もいいし、その景色の中にいるだけでいいんですね。

シンクロニシティー

日本代表のエクアドル戦、仕事で遅くなるから、ハードディスクに録画しといて、と息子に電話する。

すると、二回、へんな切れ方をする。

やっと、つながって、息子に、携帯、どうなっちゃったの、ときく。

二回とも、ちょうど、電話をしようとしていたところだったので、と。

おいおい、すごいね、シンクロニシティーだな。

おまえ、超能力者だな、とふたりで、笑う。

ちょうど、前の日、オーラの泉で、須藤元気という格闘家が言っていたことを、息子もみていたようで。

思った瞬間に、思いが相手に伝わる、という。

にわとり

朝、鶏のなく声が聞こえる。

コケコッコー、朝ですよ、起きなさい、という感じ。

今までも、聞こえていたんだろうけれど。

スズメとか、あと、名前がわからないけれど、小鳥の声も。

朝日に照らされた中で、動物の声から始まって、生活の音がだんだん大きくなっていく。

そうだ、母親のあげるお経もそのひとつだ。