銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

日本の名女優たちの思い出の場面

2010-05-17 13:52:33 | Weblog
 これは、古いシーンを集めているお話です。というのもあまりにもジェシカ・ラングに驚いてしまったわけです。あれほどの、演技ができる女優さんが日本にいるだろうか?と、怪訝に思います。

 ジェシカ・ラングは、マリリン・モンロー(紳士はお熱いのがお好き)、キム・ノヴァク(ピクニック)、シャーリー・マックレーン(アパートの鍵貸します)などと同じ、一種の白痴美を創出するわけですが、普通の人が、ときどき、ちょっとおかしくなるというところを、微妙にリアルに演じきっていました。比較すると、上記の、三人は甘いです。もう一人名女優として名高いのがメリル・ストリープですが、彼女には癖があります。いつもメリル・ストリープです。だから、私はあんまりすきではありません。

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 古い人では、杉村春子です。彼女が樋口一葉原作の映画『大つごもり』に出たときには仰天しました。夫が、外の女に入れあげていて、お金を家庭に入れず、お金がなくて、大晦日に年を越せないおかみさんを演じました。もんくたらたら、愚痴たらたらなんですが、あまりにもリアルで、胸が迫りました。ただし、映画ではなくて、舞台だと、一本調子に感じます。

 もし、白痴美を演じるのなら、早世した、太地喜和子さんが適宜だったかもしれませんが、私は、『花ごろも、脱ぐやまつわる紐いろいろ』を見ていて、この主人公は、ある意味で魅力がないので、残念でした。名優として有名ですが、彼女のよさは出ていなかったと思います。

 あと、吉田日出子さんなど、上手ですよね。若手では、洞口依子さんも上手です。また、『北の国から』で、ラーメン店の女店員という端役で出ただけですが、抜群の印象を残した、中原早苗さん。同じ番組内で、土地代を請求する、端役でチラッと出た、根岸季え(漢字が不確かですが)さんも上手です。

 正統派の主役としては、高橋恵子さん(往年の映画の特集を、銀座シネパトスでやっていました。金曜日の妻たちで、経済的には満たされているものの、それこそ、女としての根源的な迷いに浸る妻を、後援しました。品がよいのが最高)

と、鶴田真由さん(結婚しちゃって、露出が少ないのが残念ですが、上品で、しかも、水も滴る情感があります)と、

 菅野美穂(いろいろな名シーンがあるひとだけど、このごろ、きつい性格の主人公をやらされていて、お気の毒です)さん、

 中谷美紀(ゼロの焦点では、つまらない役でしたが、ホテル・ビーナスでは、びっくりするほどの、覚悟が決まった演技を見せてくれました。もう、ちょっと、太ってほしい)さんが上手です。

 最近急に話題の存在として、テレビの世界に出ててきた、草刈民代さんがいます。私生活では、バレーしか経験がない人だし、最初の映画(shall we dance)では、演技のほうは、上手には思えなかったが、龍馬伝で、これから活躍するらしいですね。もしかすると演技者として、前より、ぐっと、上手になられているのかもしれません。雰囲気がすばらしいです。写真集の出版を含めて、覚悟が決まっていそうです。

 あ、そういえば、富士純子、寺島しのぶの母・娘も入れなくてはなりません。 ほかに若手では、宮崎あおいさんとか、蒼井優さんも上手だろうけれど、子供がいるとか、中年であるというところまではまだ、演じきれないでしょう。

 市原悦子さんは、家政婦さんのイメージが強くなりすぎている。ここで、舵取りを変えて、色気がある、女性ができるかなあ?

 余貴美子(松本清張ドラマでの、悪役がすばらしかった。くだらないドラマもやっているけれど、できる人です)さんとか、淡路恵子(ちょっと現在は、年でもあるが、30年前だったら)さんだったら、この手の複雑な内面を持っている、かつお色気のある女性を演じきれるでしょう? 特に虚実の皮膜の中で、異常であると言うことを、表出して、かつかわいいことが必要です。難しいポジションですが、女優なら、やってみたい脚本だと思います。

 思いがけない選択ですが、きき、キリンさんとか、佐藤玉緒ちゃんができるかもしれません。お色気があって、かわいくて、ちょっと、道をはずしている役柄ですから、向いているかもしれない。

 忘れていた、最後の大物、松坂慶子さん。だけど、このごろNHK連続ドラマに出ずっぱりで、演技が甘くなっていますよ。研鑽にも励んでくださいね。素質は、上等な方ですから。彼女の演技で忘れられないのは、10代のころ、NHKで、放映した『青い山脈』です。才能があるというか、魅力があるというか、彼女の出ている場面だけ、輝いていました。だが『火宅の人』はさして、どうって言うこともない。『蒲田行進曲』も『篤姫』ないでも、それほど、輝いていないです。脚本の問題もあるが、すこし、甘えていらっしゃるかも。
 大竹しのぶさんは、最近評価が高いようですが、私はごめんなさいです。服部監督とのことがあるから。・・・・・別に服部さんと親しくはないが、同時期にキャンパスにいたので、大竹しのぶさんはアウトです。上手だとは思いますが、どうしても生き方が、受け入れられません。

 あと、京まちこさん、田中絹代さん、高峰秀子さん、岸恵子さん、有馬稲子さん(この方だけは演技を見たことがない)は、健康な人、複雑ではない人を遣るというイメージがあります。だから、ジェシカ・ラングが遣ったような役はできないと感じます。ご本人たちは、それぞれに、心理的に、複雑な役をなさっているおつもりでしょうが、結果として、出てきたものが健康なのです。

 『西鶴一代女』を、遣っている時だって、田中絹代さんは、賢くて、健全な感じです。杉村春子さんとは、違う。同じくらい賢い二人ですが、杉村春子さんの方が、より演技を崩していく覚悟があると、感じがします。
 ここで、くくったかたがたは、最初からスターとして扱われてきた人たちなので、で、どうしても、演技が甘くなっていると、私は思います。

 あと、ここに名前をあげなかった人があります。それは、私としては、演技がいつも同じで、世間の評価ほど、高く思えないと考えている人たちです。役よりも演技する、女優さん本来の地が見えてしまいます。だから、名前を挙げませんでした。名優として、選ばれていると思いますが、あえて、あげませんでした。

 皆様もごひいきの女優さんがおありでしょう。でも、お色気があって、かわいくて、そして、ちょっと狂っているなんていう、役柄を演じられる女優さんは、早々いないです。

             では、2010年5月17日書き、送るのは18日 雨宮舜
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月経と閉経―2、事件を起こす女性たち。

2010-05-17 07:41:33 | Weblog
 女性は、一生で、多い場合は480回も、面倒くさい、負担を感じて生きているわけです。これは、フィギュア・スケートの選手とか、バレリーナ等は、大変な問題で、たぶんですが、薬で、時期をずらせていらっしゃるでしょう。私はそういうことが必要ではなかったのですが、学生ダンス選手権に出場している友達がいて、薬を使っていました。40年前の当時は、ラテンはあまりはやらず、ワルツやブルース、そしてタンゴも長いスカートをはくのですが、それでも、競技会の時は月経が当たらないように、気をつけていらっしゃるそうです。

 薬とはたぶんですが、何らかのホルモンを調剤したもので、偽装で、妊娠したかの様に、脳に信号を送り、それ故に、胎盤が生き続ける仕組みです。ローザンヌのコンクールで今年は、15歳の日本の少女が、入賞しましたが、彼女なども先生や親の指導の元に、そういう薬を使っておられる可能性はあります。

 でもね、今現在より、少し昔のことを考えてみるとさらに、複雑です。ココ・シャネルなどの、創作により、女性は着るのに簡単で、かつ動きやすい服装に移行していきましたが、ギリシャ風の衣装が流行った前は、クリノリン・スタイルといって、鯨骨でふくらませたスカートをはいていたのです。あ、ということは、西欧でも、鯨を、たくさんとっていたということですね。プラスチックが発明される前は、柔らかでかつ硬い支持材として、鯨骨は、大切なものだったと思います。

 映画「風と共に去りぬ」の中で、主人公が女中に手伝わせて、その大げさな衣装を着付ける場面があります。あれを見ると、月経中など、四時間程度しか、あの衣装では過ごせないということがわかります。舞踏会でも、シンデレラではないが、あまり長居していたら、大変なことになるからです。あの大きなスカートを持ち上げて、月経の始末をつけるなど無理だからです。源氏物語の頃だって、お姫様は、行動を慎んだでしょう。
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 しかし、問題は面倒なだけではありません。どうしてか、精神にも月経は影響を及ぼすのです。仕事をしている女性で、訓練ができていると、その波を押さえることができるでしょう。しかし、他人と、責任ある接触のない女性は、この波に左右されやすいのです。若い女性というのがそうだし、年をとっていても、専業主婦などをしていると、わがままになりやすいので、気分が揺れるということがあります。このことは学問的に研究を既にされていると思います。

 毎月も心の揺れがあるのですが、人生全体を一つのスパンとして考えると、閉経時の、揺れというのもあります。その時に、女であることを、捨てるような気がして、潜在意識の中で、不安感を持ったり、不満を抱いたりしやすいのです。

 それが、五〇代にきわだっておこり、熟年離婚を引き起こしたら、事件を起こしたりします。だから、そのことを冷静に、気がついていて、事前に心の準備をしておく必要があります。
 ドンキホーテというお店に放火した、中年の女性がいました。無職ということでしたが、家族をかばって、そういう風に記載されているだけで、実際は、掃除が好きな主婦だったのではないかと感じます。放火は、潜在意識の中で、整理したいという気持ちの、変形だったでしょう。しかし、おもしろくなってしまって、何度も放火をして、最後には、店員さん三人が、お客を救い出しに行って、亡くなりました。大変な結果になってしまいました。

 でも、五〇代まで無事に生きてこられたのですから、その時点までは普通の人だったのです。特別な人だったら、そこまで生きておられないです。でも、普通の人が突然おかしくなるのが、この月経前後の、時期と、また、閉経を迎える時期です。

 ともかく、子供を産む立場である、女性の方が、常に、ホルモンというか、何者かに支配をされています。男性の方は、そこは、より、自由に行動できるような気がします。

 さて、最後になりました。なんで、げっけいなどとういう日陰の問題を、長々と書いたかというと、映画ブルースカイの中で、『奥さんが、精神的に不安定である』という設定について、考察をしたかったからです。
 奥さんは、それこそ、上に上げたようなポイントで、体の中から突き動かされるように、あれこれ、をやってしまうのです。それが、せりふではなく、行動(無言の演技)で、示されるので、そこがジェシカ・ラングのすばらしいところです。脚本は、半自叙伝的な物語だと、goo映画で解説をされていました。映画女優になりたくて、普通の奥さんでは納まりきれないお母さん。もし、お嬢さんが脚本を書いたとして、そのお母さんの精神が不安定なところが伏線となっていて、最後の驚天動地の行動が、説得性を持ちます。馬にのって、核実験場に乗り込むという設定が、生きてきます。『彼女なら、それくらいの事は、やるでしょうね』と、観客が素直に納得をするからです。

 すばらしい映画を解説したくて、『下品だよ』と、誤解を受ける事を、恐れずに、書き進めました。ひとえに、ブルースカイがよい映画だと、申し上げるためでした。では、2010年5月17日   雨宮舜
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