AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

サーサイコドキュメント

2006年04月28日 | ♪音楽総合♪
メタリカのドキュメンタリー映画の感想記事内で少し取り上げたら久々に見たくなり、新譜リリースも間近ということで、カーテンレールの上に飾りっぱなしでホコリが積もり背表紙も白く色褪せてしまっていたRED HOT CHILI PEPPERSの『FUNKY MONKS』のVHSを、ビデオデッキに挿入し鑑賞に耽ってしまった。

本映像はノンフィクションであり、私が浪人の頃死ぬほど聴きまくったレッチリの大傑作アルバム『BLOOD SUGAR SEX MASIC』の制作のため、LA郊外の大邸宅Laurel Canyonを借し切って、超売れっ子プロデューサーのリック・ルービンを伴って行なわれたレコーディング風景を追った完全モノクロ仕立てのドキュメント映像である。

この映像に出会ったのは、私がまだハードロック主食の生活を送っていた頃で、いままで自分が思っていた楽器の音の出し方やレコーディングの概念を根底から覆させられた、まさに衝撃的な映像作品だった。




出だしは豪邸の屋根の上でフルシャンテが語り出すシーンからはじまり、窓越しにアンソニーが「SUCK MY KISS」の歌入れしてるシーンが展開される。
もうこのオープニングからしてすでにこのドキュメント映像に引き込まれっぱなしなのであるが、メンバーたちがエロ話に花を咲かせたり、他愛もない世間話でふざけあっている中、レコーディングになるとあらん限りの発想力を搾り出し、真剣に取り組む姿のこのギャップがとにかくカッコよすぎた。

特に印象深かったのが、「BREAKING THE GIRL」の間奏の様々な打楽器が打ち鳴らされる場面。
チャドを中心に、メンバーたちがそこらへんで拾ってきたような鉛の筒やら棒などを持って、ナベやらバケツやら鉄板などをチンコチンコンバンバンとリズム良く叩いて、絶妙なハーモニーを作り出しているのがおもしろい。
「SIR PSYCHO SEXY」レコーディング時の、ジョニーとフリーのふざけてるかのようなコーラス入れや、よく聴かんとわからんような細かいバックの味付け音のメロディーラインにいたるまで、メンバー各々がアイデアを出し合って取り組んでるシーンを見るにつけ、アルバムを聴き返した時により一層の深みを増して音が迫ってくるのである。
ラストのロバート・ジョンソンのカヴァー「THEY'RE RED HOT」は、野外の林(庭?)みたいなところでみながジャムってるのを録ったものであり、チャドが素手でドラムを叩いてる姿が実に印象的でクールだった。
ジョニーのジャキジャキギターが炸裂してる「SIKAMIKANICO」や、インストナンバー「FLEA'S COCK(フリーのチ○ポ?)」などのアウトテイク(後に『PLASMA SHAFT』に収録)のレコーディングシーンが見れるのも貴重。




メンバーのインタビューコメントもおもしろくて、ジョニーが「演奏中勃起してマスかきたくなるが、オルガスムスが創造力を弱める気がするのでガマンする」と言っていたのが傑作だった。
「UNDER THE BRIDGE」の曲解説で、アンソニーがヤク中時代のドン底だった頃の身の上話を語るシーンも実に興味深い。
ジャケットの舌出しの撮影シーンや、メンバーのユニークなタトゥーの写真を撮っているシーン、さらにはアンソニーの針治療を受けているプライベートなところまで、レッチリらしいゴチャ混ぜ感のある、それでいてクールにまとまっているテンコ盛りのモノクロにして実にサイケデリックな映像作品。


アルバムを購入前でも後でも、この映像作品を見れば、傑作『BLOOD SUGAR SEX MAGIC』を3倍楽しめること請負である。

これこそ映画化されるべき作品だ!


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