AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ネオンナイト

2013年07月15日 | コンサート
先週、難波のファーストフード店でサイフを紛失するという痛ましいアクシデント後の傷心を乗り越え、TICAの久方ぶりの関西三都巡行ライブを見るべく、京都は二条に赴いた。
思えば神戸のライブイベントで、たまたまTICAのライブを目撃し思いがけず魅了されたのが、10年前のちょうど今頃だった。

京都の会場は、「NEON FOREST JIJI」というところで、ライブハウスではなくアートギャラリー感覚のオサレなバーらしかった。
http://salamu.jp/neon-jiji/
「結婚式場の間の路地の奥、ネオンの光を頼りに.....」という店側の曖昧な案内メール文を頼りに行ってみて、その辿り着いた場所を目の当たりにし、愕然となった!
「これは・・・・何かの間違いではないか?」と。

な、長屋やんけ!


おそるおそる硝子の格子戸を開けて店に入り、店主に予約名を告げると、何の確認もせず「どうぞどうぞ」と案内される。チケ代は後払いとのこと。
中のネオンアートをみて、2年前和束市でのイベントで展示されてたオブジェのデザインと同一のものであるとすぐに気づいた。あの時はLEVEL7のライブを見に行った時。で、ここのマスターはそういったアーティストと繋がりのあるイベンターの人であることを知った。



店の雰囲気はさすが京都の隠れ家的なアートギャラリーをも兼ねたバーだけあって、TICAのライブを楽しむ場としては極上の空間を備えていた。
ただ、席の選択肢が限られてて、カウンター席では体勢的に見づらいし、後ろの席は小部屋が出っ張っててステージ全体が見えない。なので、もう最前席にいくしかなかった。
いや、TICAのライブを間近で堪能できるのはとてもいいのだが、グレッチのエレキ一本に歌だけという、この厳かな雰囲気の中で、この少スペースにこの少人数なので、物音ひとつ咳払いひとつ立てちゃなんねぇというプレッシャーが伴ない、とてもリラックスして見れるポジションではないのだ。



とはいっても、やはりTICAのライブは極上の雰囲気があって、祇園祭でピ~ヒャラピ~ヒャラと浮かれ騒いでいる三条、四条通りとは対照的に、その夜二条では京都でただ一つの静謐とした奇跡的な空間が生まれていたのではないかと。
曲目も“Minning For Gold”、“Prophecy”、“I Shot The Albatross”など、お気に入りナンバーのオンパレードで、特に“Johnny Cliche”~“Sunday Afternoon”をアルバム通り連続で演奏された時(この2曲はセットで聴くのがいい)は、まさに至福の瞬間であった。
カオリさんの歌も、ライブが進むにつれてやはり深みが増してくる。ギター一本でこういう雰囲気の中で歌うのって慣れてるとはいえ、結構難しいと思うんやけどね。



武田カオリさんの昨年のソロアルバムの曲のほか、アルバム未収録の“What a Wonderful World”や“Moon River”などのスタンダードカヴァーも演奏され、“Moon River”演奏後、マサユキ氏が「この曲はおそろしくいい曲だよね」「オードリー・ヘップバーンのヴァージョンは超えられない」と言ったのに対し、カオリさんが「なんか遠回しにダメ出しされた感じなんですが」とボヤいていらしたのがウケた。
いや、“ポリリズム”は置いといて、カオリさんのヴォイスにかかったらどんな曲だってオリジナルにはない別次元の深みが生まれると思うのだが。ライブ中も「オジー・オズボーンの“Goodbye To Romance”とかカヴァーしたらおもしろいんやないか」とひとり考えてた。



最前の席に座っていたのは私を含め3人いたのだが、アンコールでTICAがCHEMISTRYに曲を提供して、カオリさんがデュオってるナンバー“アンドロメダ”が披露された時、私の横に座っていたお兄さんがなぜか「ププッ」と笑いを押し殺していた姿を見て、「この反応・・・よくわからないが、この人相当好きなんだな」と確信をもった。

『the CHEMISTRY joint album』

終演後、後ろを振り返ると見たことあるミュージシャンの面々が数名いらした。いってしまうと元DETERMINAITONSの人たち。そしてTICAのメンバーとの談笑が始まった。ここらで退き時だなと思って店を出る。
今回のライブはオフィシャルサイトにも情報が載ってなくミクシィ情報でたまたま知ったのだが、後で考えるとこの京都でのライブは、関西にライブに来た“ついで”だったのではないかと。で、せっかくだからウチの店でも演ってってよとイベンターでもあるJIJIのマスターが招待したんだと思う。そんで仲間内だけでも楽しめたらいいかみたいなノリのライブだったのだろう。

いや、極上空間のいいライブであった。同行してたカオリさんの息子(5歳くらい?)が、我々の面前でエキセントリックなダンスを披露してくれるという(今後も母の応援よろしくお願いします的な?)オマケもついて、二条まで来た甲斐があったというものだ。




今度こそは、バンド編成で、是非。


今日の1曲:『Prophecy』/ TICA
コメント
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