AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

青春レゲエ

2012年05月17日 | まったり邦楽
と、まぁシンプルなタイトルのこのアルバムは、Little TempoのTicoと、元Determinationsのicchieがタッグを組み制作された、なんか聞いたことあるようなタイトル通り、彼らが青春時代に流行っていたのであろう80年代の名歌謡曲をシットリとレゲエ風にアレンジしたカヴァー曲集。
女性ヴォーカルで統一されており、エゴ・ラッピンの中納良恵やTICAの武田カオリなどが参加しているほか、ゲストプレイヤーにはギターで元Dry & HeavyのThe K、TICAの石井マサユキ、キーボードにicchieの嫁のYOSSY、そして仕上げに内田直之氏がダビィにミックスを手掛けるという、その筋のミュージシャンがズラリ勢揃いしている。
オマケにジャケットをイラストレイター兼ジャズシンガーの水森亜土に描かせるという贅沢な作り込みよう。

まぁこれだけの著名ミュージシャンが参加しているので、その辺のしょーもないレゲエカヴァー集なんかよりは耳障りもよく、クオリティの高いアレンジ作に仕上がっている。
ただ、なんか無難というか、各曲のカラーが弱いというか、聴き応えに乏しい。

たぶん、楽曲の題材があまりにもベタすぎてつまらないというのがあると思う。
本作では荒井由美作曲のナンバーが多く、確かに私も幼少の頃に耳にした覚えのある曲ばかりで、誰の耳にもスッと入ってくる印象深い歌メロは、ヒットメイカーというかメロディメイカーという側面で非常に優れているのであろう。特にこの時代のは独特の憂いがこもっていて深みがある。テイノウなラップとかも入ってこないし。
でもそれは逆に実力のないアイドル歌手が歌ってもそこそこいい感じに聴こえるという、大衆向けソングということだ。それがいわゆる歌謡曲なんだろう。
私の場合、幼少時代から青春時代(80年~90年代)にかけて、歌謡曲というものにほとんど興味を示したためしのない人間なもんだから、思い入れもクソもなくピンとこないのも当然というわけである。

本作の中で注目に値するのは、やはり今やCMソングの女王といっても過言ではない武田カオリさんの歌うナンバーが一番シットリ感も際立っており、やはり彼女のカヴァーセンスと透明感のある歌声には感銘を受けずにはおれない。
ただ、カオリさんにはこのような無難な歌謡曲は歌って欲しくないなというのが、いちファンとしての心情である。

まぁ今どきのJポップとかではモノ足りない、30代前半くらいのオシャレなOLとドライブデートする時に流すBGMとしてはうってつけかと。



今日の1曲:『セカンド・ラブ』/ Tico & icchie feet.武田カオリ
コメント
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