AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

女は強し

2010年08月15日 | まったり邦楽
そういえば楳図かずおのアートデザインをジャケットに起用してるアルバムってありそうでないなぁ~って考えてたら思い当たるのが1枚あった。ってゆーか持ってた。
日本のガールズミクスチャーバンドSUPER JUNKY MONKEYのミニ『SUPER JUNKY ALINEN』。
これは『漂流教室』からの1カットですかね。


1999年、ヴォーカルのMUTSUMIが不慮の事故で他界してからしばらく活動を休止しておったのが、昨年残りのメンバー3人でリキッドにて一夜限りの復活ライヴを敢行(そこにはEGO-WRAPPIN'や椎名林檎も見に来てたそうな)。
で、なんと先月フジロックに出演していたんですね!!

メタルも廃れてしまい、インディーズバンドが台頭してきてオルタナ、ハードコアブームの90年代中期、とにかく日本にはミクスチャーを含めロクなハードコアバンドがなかった。
タトゥーを彫りまくり悪ぶって粋がってるだけのむさ苦しい日本ハードコアシーンには当時ビタ一文興味が持てなかったが、ある日ラジオでSJMのナンバーが流れた時はかなりの衝撃を受けたのを覚えている。
「え!?これホンマにガールズバンドの演奏!?マジ!?いったい日本男児は何やっとんじゃい!!」って思いましたねぇ。
多少若気のいたり的な青さも否めないが、彼女達の音楽にはミクスチャーという言葉ではかたずけられないアイデア豊富な独特の楽曲センス、そしてサイケデリックな柔軟性と耳を惹くキャッチーさをも持ち合わせていた。

まず、MUTSUMIの捲くし立てる哲学的なライムが女性ならではの独特なハードコア世界を生み出している。これは今のデス声でがなっているだけの男ヴォーカルには絶対真似できない表現力である。
そこにはさらに卓越した演奏力も伴なっており、KEIKOの感覚的でトリップするギターワークに男顔負けの強力なリズム隊がガッチリと土台を形成しているのだ。
特にその小柄な体とキュートなルックスからは想像できないかわいしのぶ奏でるチョッパーをも絡めた変化自在のベースワークは特筆すべきものがあった。

男が圧倒的に有利と思われるハードコアシーンで、これほどまで突出した個性を持つバンドは海外でもなかなか存在してなくて、SICK OF IT ALLなど数々のビッグバンドからリスペクトされ、アメリカのビルボード誌の表紙を飾るほどだったから、当時いかにアングラシーンから注目を集め、私を含む血気盛んな若者を虜にさせていたかが窺い知れるというものである。

そういえば昔SJMのライヴ一回だけ見に行って、その時買ったSJMTシャツを当時よく着てたな。
そのライヴに同じバイト先で働いてた女の子も偶然見に来てて意気投合してオルタナバンド組んだっけ(数ヶ月で解散したけど)。



今日の1曲:『WE ’RE THE MOTHER』/ SUPER JUNKY MONKEY
コメント
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