酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

聞く

2005年09月05日 | コミュニケーション
ある自治体の係長研修の会場

さきほどから 気になる参加者がいた

左の窓側に座っている50代の男性だった

腕を組み 目を閉じている  ときおり目を開けると 外の景色を楽しむ

講師として これはやりにくい

”講師殺すにゃハモノはいらぬ あくびの3つで即死する”


休憩時間 喫煙室で悠然とタバコを吸っている彼に話しかけてみた

「役所も大変でしょう そのうえ研修では さぞお疲れなことで・・」

50代係長から 意外な答えがかえってきた

「いやぁ それほどでもありませんよ それにしても講師のお話しはいいですね

思い当たるところが いっぱいありましたよ」

なにを調子のいいことを・・・

しかし 2,3のやりとりの結果 彼50代は実によく聞いてくれていたと判明

彼の 人柄のよさが分かってきた私は 話しを続けた

「わかりました 実はあなたが腕を組み 目を閉じていらしたので 聞いていただ

けないものと 心配してたんですよ」

「いや あれは話しを聞くときの私のいつもの癖です 気にしないでください」

”気にしますよ”とは言えないので

「わかりました では気にしません  でもね 係長 あなたの部下があなたの

話しを聞くとき 腕を組んで 目まで閉じていたら どう思われますか?」

キョトンと私の顔を見返す係長だった


休憩後 目をそらさないで うなずきながら聞いている彼がいた

昼食を一緒にしながら 冗談も言い合える仲になった


話す・聞くのコミュニケーション 私たちは話すときの表情 態度に気を使う

さらに コトバ 声にも配慮する

自分の表現が 相手にどのような影響を与えるか 考慮している証だ


しかし 聞く側になったとき ちょっと油断が生じる

聞く態度 表情も話し手に影響を及ぼす 立派な表現だ

聞いている姿を示すことが大切だろう

黙っていては 相手に伝わらない

うなずく 相槌をうつ 相手の顔を見る

大事な聞き方の スキルでしようね