おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

お彼岸の猫

2022-03-21 15:08:48 | 福島

 相変わらずワクチンの副作用で、頭は痛いしお腹は壊しているし、注射を打った腕は痛いしで、この三日間は最低の気分で過ごしている。

 熱が引かなければ家で寝ているしかないと思っていたが、幸いにして熱だけは平熱に下がったので、今日のお彼岸はタミちゃんの実家のお墓参りに行くことにした。ここから山の中の道を1時間半かけて車を走らせなければならないので、体調不良ではぐったりしてしまうのだ。

 で、途中タミちゃんの親族の家に寄ってお線香を上げたり、タミちゃんちの母親のいる施設に寄ったりしながら、実家に向かう。山の中の数軒しかないような集落に差し掛かると、意外と野良猫がウロウロしている。以前は気がつかなかったが、猫を飼っている家が多いのか。

 実家でその話をすると、野良猫が多くて実家の猫の餌が食べられてしまうという。「下の家で飼っている猫も来るなあ」。そういう話を聞くと、ここで僕らに連れて帰られることになったアンは、この辺の猫が産んだ子猫だったのかもしれない。ただ、僕らを見つけてニャーニャー鳴きながら救いを求めてついて来た時には、母猫も兄弟もいなかったし、そもそもガリガリに痩せて今にも死んでしまいそうになっていたから、ただの野良猫というわけではなく、何らかの理由で子猫の力だけで生きていかなければならない状況にあったのだろう。

 アンを見つけたのも同じようにお彼岸のお墓参りに来た時だった。あの時は秋のお彼岸だったので、あれからちょうど1年半が経ったことになる。今ではすっかり見違えるようにふっくらとなり、看板猫として評判の美人猫に成長した。あの日、お墓参りに来なければ、アンと出会うこともなかったと思うと、この世の不思議さを感じざるを得ないのである。

 実家を後にすると、下の家のところで、実家の猫が我が物顔でウロウロしていた。よその猫が餌を食べに来て困ると言ってはいたが、どうやらお互い様というところなのだろう。

コメント
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