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狂っていないか、世界ニュースの視点  文科系

2022年10月29日 10時37分09秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 腎臓などの尿排出機能も悪い菌に感染もやっと落ち着いて、明日午前退院と決まった。退院が10日は遅れた分、毎日1キロ近く歩き、スクワットやストレッチにも励んできたので、体力も少しは戻っていると思う。ただ、睾丸にも手術が入っているので、ランニングより好きなロードバイクに普通に乗れるかどうかが今最大の不安材料。

 さて、「ゴーマニズム宣言 ウクライナ戦争論」とやらの新聞広告キャッチコピーにこんな文章があった。
『ウクライナがロシアに屈したら、次は強権国家・中国によって台湾が主戦場になるだろう。そうなれば、日本は戦争の当事国にならざるを得ない。いま、世界は大きな歴史の転換点に立たされ、日本人は覚悟を求められているのだ』
 なんと子どものような、連想ゲーム的で単純な地政学論理を振りまくものか。ウクライナへのロシア侵攻は、2014年の暴力革命による親ロ政権転覆から新政権の樹立以降、東部ロシア人地区の独立・その境界で戦争状態、これによって累計死者1万人などという事態があって、その上で起こったもの。が、これと同じ状況が中台間に今存在しているか? 台湾「独立」は1世紀近く前の話で、「国連代表権がある共和国の下で、中国は一つ」とはアメリカ含めて国連、世界が認め、尊重するとしてきた論理だったはずだ。「武力統一も」の言葉にも「平和統一が望ましい」という留保が必ずついている。
 また、そもそも「ウクライナが屈したら、すぐに台湾侵攻が起こる」などと、どうしてそんなことが言えるのか。こういうのこそ、連想ゲーム論理の典型である。

 さて、こう反論してただ笑っていられないのは、日本中のマスコミ主流世界情報もこの論理一色で塗りつぶされていると感じてきたからである。「ロシア、中国、イラン・・・これらの国がいかに悪辣であるか!」、G7国経由ニュースまで含めて、そんな外信ニュースばかりがこの日本に流されていないか。「こういう『彼ら』がすぐに戦争を仕掛けてくるから、西側は結束して戦争準備をしなければならぬのである」と、こう叫んで世界を2ブロック化し、相手を貶めるばかりの報道をしているのは、今やむしろ西欧G7国家の方ではないのか。世界の(軍事)ブロック化こそが世界戦争前夜だったという歴史的知識も無視しているのか、こういう知識自身が皆無であるような!

 こんなG7世界ニュース体制においては、アメリカの兵器がどんどん世界諸国に輸出され、ますます世界が軍事化していくだけである。世界の軍事(経済)ブロック化とは、地獄世界への一本道。むしろ、ロシアのウクライナ侵攻という時代錯誤のような暴挙あればこそ、G7の和平努力が求められると理解すべきではないか。それを、西欧とロシアを長年かかってやっと結んだパイプラインを破壊する行為にまで及んでしまっては、「ロシアが死ぬまで戦う!」ということにもなっていこうが、それで良いのか? 後戻りのない「核使用一直線」へと追い込んでいるようにさえ見えるのである。
コメント (5)
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