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「リバプールの南野」の近況情報  文科系

2021年06月21日 06時59分51秒 | スポーツ

 日本のエース・南野拓実選手は今でも、リバプール在籍です。つまり、サウザンプトンは、レンタル。そんな彼の近況についてちょっと書いてみたい。

 リバプールが南野を採ったのは、使えると判断したからであって、あのチームの前3人(フェルミーノ、サラー、マネ)らに負けているということは恥にはなりません。現に今だって、南野はリバプールに席がある選手であって、サウザンプトンはレンタル、この26歳の成長度合いなど様子を見られているのです。この様子見について本日あるサイトにこんな記事が載っていました。

『サウサンプトンの地元メディア『Hampshire Live』などが、交渉の中でリバプールに放出の意思がないと見たクラブがターゲットを別の選手に切り替えたと報じていた(南野についての交渉は継続するとも)。
 一方、リバプールの地元紙『Liverpool Echo』は、「良いオファーがあれば――」という例外は残しながらも、ユルゲン・クロップ監督をはじめとするスタッフは南野の売却には積極的ではないと以前から伝えていたが、最新の記事では来季の「レッズ」において有用な存在となる可能性があると予想している』

 ともあれ、本拠地リバプールに戻されるか、サウザンプトンに完全移籍するのか。我ら代表のエースの足下をきちんと固めて欲しいと思うばかりです。

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〝河井克行実刑、懲役3年〟にちなんで  文科系

2021年06月21日 04時12分13秒 | 国内政治・経済・社会問題

 安倍内閣の法相だった河井克行に、懲役3年の実刑が出た。こういう事件、人物に自民党本部から事件当時他の立候補者の10倍、1・5億円の選挙資金が出ていた(が、その背景、理由も未だにはっきりしていない)という特異な事件でもある。この金がなければ起こりえなかった事件でもあり、なぜこれが本部から出せたかというのは、この事件の核心部分なのだが。日本の政治、国民の生活を少しでも良くするためには、こんなおおっぴらな違反事件こそ忘れてはならないということから、旧稿を再掲する。

 

【 「無法内閣」の法相たち  文科系 2020年6月19日

 5月下旬。当ブログ5月24日に拙稿「安倍が、終わったな!」をお読みいただいたが、河井克行前法相逮捕は安倍内閣終焉にだめを押したと信じたい。

 この河井克行とは今はもう言うまでも無く、安倍晋三の最側近。彼の逮捕を妨げるためにこそ、コロナで忙しいはずの国会に「黒川弘務検事長定年延長」・検察庁法改定も強行されたのだとずっと噂されてきたが、これがもはや真実だとはほとんどの国民の認めるところとなった。加えて、この検察庁法改定には、以下のような異常事態が数多く付随していた。

・「検察官には国家公務員法の定年制は適応されない」という過去の政府答弁を内閣が知らなかったか、無いものと無視して黒川氏の定年を延ばしたことが分かっている。
・ここまでして実現目指した「黒川検事総長」が、こともあろうに常習賭け麻雀で辞任。そんな彼への懲戒が、訓告に終わったことも大変な「信賞必罰」異常事態と解されてきた。
・これら全てが、コロナ渦中と遅れた行政対応とによって国民があえいでいる真っ最中に起こった事だから、「黒川検事長定年延長はそんなに急を要することか」と非難されたのも当然のこと。というのも、急いだ理由が分かってみれば、大変な無法・異常内閣である。

 さて、この河井克行とは、前法相である。しかも法相に座った途端に、こう述べたと新聞にあった。
「これでもう検察は押さえた」
 こんなのが法相と訝るが、安倍内閣最近の歴代法相を振り返ってみるが良いのだ。
 14年10月に辞任した松島みどりは、うちわ配布事件から。まー盆踊りが大好きなお方とのことだが、120万円という金を使った賄賂に違いないのだ。これが法相!
  そして、この河井克行前法相を検察の追及から守るために、黒川弘務検事総長実現に奔走したのが、今の森雅子法相。「東日本大震災の時、検察官は最初に逃げた」と国会で叫んだのは、「検察庁憎し」でどこか固まっていたお人なだろう。なんで?
 
 そして、僕がここでもう一人上げたい法相が上川陽子。18年7月のオウム大量死刑にサインした法相である。どんな極悪人といえど国家の主権者。その厳粛な命へのこの対処!「国民の命と国法」という極めて厳粛な問題についていかに不見識だったかということを、今一度示してみたい。

 

 『 掌編小説  オウム死刑に見えた国家暴走  文科系 2018年07月23日 17時47分33秒 | 文芸作品

 二〇一八年七月一六日夕方、小さな居酒屋の半分ほどが座敷になったその一角の座卓で、連れ合いと飲み始めた俺。すぐ隣の机で、三〇前後らしい三人の男性にちょっとした討論が持ち上がるところだった。教祖初めオウム真理教関係者七人の処刑が十日ほど前に執行されたばかりとあって、そのことについてである。

「あれだけの殺人事件じゃ当然だよな。弁護士一家三人皆殺し場面を読んだことがあったけど、まー酷いもん。子どもだけでも助けてという奥さんの悲鳴なども全く無視されたようだし」
 最初にそう切り出したのは、仮に目がね君と呼んでおこう。これを引き継いだのが、小さな顎髭を付けた細身の男性だ。
「でも、あれだけの人数の一斉死刑って、先進国世界はもちろん日本でももう希有なことらしいよ。EU、ヨーロッパ連合では死刑廃止が加盟条件の一つともあったし、日本でもA級戦犯処刑などの例外を除いて、明治末期の大逆事件以来の人数だそうだ」
 この顎髭君のニュースソースで、今度は太めのおじさん風が解説を加える。
「そうそう、俺もそんなネット記事読んだけど、大逆事件って政府がでっちあげた明治天皇暗殺計画で、一一人死刑という大事件だそうだ。先日は七人だから、A級戦犯処刑数と同じだよね。俺も何となく嫌な気分になったよ」。
 この二人に目がね君が改めて反論する。
「テロや難民問題などこれだけ世界が荒れてるんだから、EUの方がむしろ時代遅れなんだと思う。大量処刑実施って確かに良い気分になれんけど、『最大多数の最大幸福』とか『公序良俗』維持のためやむを得ず……とか、大学で習ったような……」
「確かに俺らはそう習ったね。そういう大目的のために、個々人が自制すべく契約しあって作ったのが国家だという社会契約説」と、顎髭君が付け加える。この三人、どうも大学の同窓生らしいが、法学部の学生でもあったのだろうか。さてここでこの話は一段落したようで、暫く無言時間。やがて、おじさん風がぼそっと語り出した。

「でも、明治末期以来では日本史上ほぼ初めてのことを今やったっていうのは、やっぱり引っかかるなー。もうかなり前から『死刑大国日本』とも言われているらしいし。明治末期って、国民主権国家とも言えなかった時代だろ? その時以来のことを民主主義国家になって半世紀をとっくに過ぎた今やるって……どういう理屈を付けるのか?……麻原らだって立派な主権者なんだろ? 主権者らがその幸せの手段として作った国家がその主権者を殺すって、改めて考えてみればやっぱりおかしくないのかな?」
 目がね君がまた答える。
「そこがそれ『最大多数の最大幸福』を目指し続けるためにやむを得ず『こういう方には死んでいただかねばなりません』という理屈。さっきも言ったけど、この数十年、世界もどんどん荒れてきたしね」
 これに同調するように顎髭君がウーンッという感じで一つ頷いたその時、おじさん風がウンウンと小さく相づちを打ちながら、またもぼそっと呟きだした。
「上手くまとめてくれたけど、そう解釈すればこそ全く理解できない政府の態度が、あるネット記事に書いてあったんだよ。こんな内容だった。『死刑執行の前日五日夜のことだが、自民党若手議員四十人ばかりが集まった二七回目という恒例の宴会に上川陽子法相も出席。会合の締め間際らしい全員写真も別記事に載っていて、その最前列真ん中に座った安倍首相の左手隣に上川氏が正座して、にこやかに右手親指をたてている光景があった』と。これって、明日の死刑執行決済書類に判を押したばかりの法相の態度かと問われているわけだ。この政府から見ると、めったになかったようなこれだけの大量処刑に異例という感じがまるでなかったことになる。」

 さて、急いで家に帰った俺、酔いも残っていたが、ネット記事を猛然と漁り始めた。まず、自民党議員・片山さつきさんのこれ。
『今日は27回目の #赤坂自民亭 @議員宿舎会議室、若手議員との交流の場ですが、#安倍総理 初のご参加で大変な盛り上がり!内閣からは#上川法務大臣 #小野寺防衛大臣 #吉野復興大臣 党側は #岸田政調会長 #竹下総務会長 #塩谷選対委員長、我々中間管理職は、若手と総理とのお写真撮ったり忙しく楽しい! 22:58 - 2018年7月5日』 
 次いで、ジャーナリスト斉藤貴男氏のこんな文章。
『死刑をリアルタイムで見せ物にすることで、国家権力の強大さと毅然とした態度を国民に見せつけた。意図的な公開処刑であり、死刑が政治に利用された』
 ここに言う『リアルタイムで見せ物に』とは、こういう異例なやり方の数々を指している。先ず死刑の予告がマスコミを通して国民に流れた。しかも、これが既に前日に流されていた。加えて、再審請求中だとか、国会会期中だとかには執行無しという諸慣行にも全て反していた。つまり、従来慣行を文字通り無視する形をさらに開き直らせるようにして、国家の力を国民に見せつけるという挙に出たわけである。というように、近代国家理論の諸原則を全て無視する形で改めて主権者の遙か上にそびえ立って見せた今の安倍流日本国家って、一体全体何物なのか? 』

 というこの時、多人数死刑前日夜に宴会で大騒ぎしていた法相が、上川陽子。】

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随筆 孫はなぜ面白くて、可愛いか  文科系

2021年06月21日 04時11分36秒 | 文芸作品
「じい、今日は満月なんだねー、いつも言うけど本当に兎がいるみたい……」。
 小学三年生になったばかりの孫のはーちゃんがしばらく夜空を仰いでいたが、すぐにまた「馬跳び」を続けていく。綺麗に整備された生活道路の車道と歩道とを分け隔てる鉄の棒杭をぽんぽんと跳んで行く遊びで、俺はこの光景が大好き。確か、四歳ごろから続けてきたものだが、初めはちょっと跳んで片脚だけをくぐらせるような下手だった……。我が家から五百メートルばかり離れた彼女の家まで送っていく道の途中なのだ。それが今では、学童保育に迎えに行って、我が家でピアノ練習、夕飯、宿題の音読に風呂も済ませて、俺は一杯機嫌で送っていく日々なのである。こんなことを振り返りながら。

 学童保育でやってくる宿題や、音読は好きだからよいのだが、ピアノ練習は大変だった。これがまた娘も俺も、勉強以上というか、ここで勉強の態度もというか、とにかく物事に取り組む態度を身につけさせようとしているから、闘争になってしまう。憎しみさえ絡んでくるようなピアノ闘争だ。はーちゃんは娘に似て気が強く、『嫌なものは嫌』が激し過ぎる子だしなー。ピアノの先生の部屋でさえ、そう叫んであそこのグランドピアノの下に何回潜り込んでしまったことか。そんなふうに器用でも勤勉でもない子が、馬跳びや徒競走となるとまー凄い執念。
と、最後を跳び終わった彼女が、ふっと、
「じいが死んだら、この馬跳びやお月様のこと、きっと良く思い出すだろうね」
 俺が死んだらというこの言葉は最近何回目かだが、この場面ではちょっと驚いた。死というのは俺が折に触れて彼女に口にして来た言葉だから?またこの意味がどれだけ分かっているのか? などなどとまた考え込んでいた時、「孫は、何故これほど面白く、好きなのか」という積年の問題の答えがとうとう見つかったような気がした。
『相思相愛になりやすい』
 一方は大人の力や知恵を日々示し、見せる。他方は、それに合わせてどんどん変化して行く姿を見せてくれる。それが孫と爺であってみれば、それまでの人生が詰まってはいるが寂しい晩年の目で、その人生を注ぎ込んで行く相手を見ているのである。これは人間関係に良くある相思相愛の良循環そのものだろう。これに対して、あのピアノには明らかに悪循環がある。憎しみにさえ発展していきかねない悪循環。という所で、ふっと気づいたのが、その証明のような一例。最近小学四年生だったかの女の子をDVの末に殺してしまった父親はどうも典型的な教育パパだったようだ。教育パパが転じて憎しみの権化になる。そう、俺らの良循環とピアノの悪循環は、あの父と子の悪循環と兄弟なのかも知れない。だから、思春期の子どもに起こって来るものと昔から言われてきた激しい家離れ、家への憎しみも、この兄弟の一方・悪循環の結果でもあるのだろう。「可愛さ余って憎さ百倍」、俺にもあった激しい家離れ、家への憎しみの時代を思い起こしたものだ。

 さて、以降の俺は、激しいピアノ闘争の後などに度々こう付け加えることになった。
「いつも言ってきたように僕ははーちゃんが大好き。だからこそ、貴女にとって大事なこととママたちと話し合って来たことをさぼると、特に強烈に、怒るんだからね」
 でも、このやり方が思春期まで成功するとは到底思えない。ゲームとか動画、録画とか、成長期にやり過ぎてはいけないものが今の世には溢れ過ぎている。今の子育てに、我々年寄りは何て不向きなんだろうとも、度々悩んできたところだ。

さて、こう言い続けてきたせいか、あるいは彼女がそういう年になったということなのか、暫くしてこんなことが起こった。自分からピアノに向かうようになったし、その時間も長くなった。そして、先日のピアノ・レッスンに久しぶりに俺が頼まれて連れて行ったのだが、初めてという光景を見ることになった。先生のいつにない静かだが厳しく、長い小言を我慢して聞いているのである。ピアノの下に潜っていかないか、トイレに逃げ出さないかと俺はハラハラしていたのだが、結局頑張り通した。そして、終わった後、帰りの車で静かに泣き出した。そう、これがちょっと大人に近づいた涙。これからはこれを一杯流して、素敵な大人、人間になってゆけ……。などと思いながら黙ってその横顔を見ていたら、俺も涙ぐんでいた。
 
 
(所属同人誌に2019年春、初出作品)
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