松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

マックの危機

2015-01-08 08:40:23 | 日記・エッセイ・コラム

 BS朝日は、妙な歌謡番組を作る。一人の歌手をやり玉に挙げるのだ。大体演歌のようだが、きのうは五木ひろしだった。五木ひろしを鬼にして、イスに座らせる。その周りをみんなで囲んで、本人の歌を代わる代わる歌う。五木ひろしには歌わせない。これを「トリビュート」と言う。似合わねえ。演歌にトリビュートは似合わない。これやって誰が楽しいんだろう。本人は、「そこは、そうじゃないんだがなあ」ともどかしくて、身をくねらせる。聞いている方も、断然本人の歌が聞きたい。布施明は歌詞もメロディも間違えた。演歌に「コラボ」も似合わない。この二つは、日本語にした方がいい。トリビュートは日本語では「賛歌」に近い。コラボは「共演」か「競演」か。やっぱり味気ないか。

 マックバーガーの異物混入が止まらない。そのため昨日、記者会見が開かれた。謝罪したのは二人の取締役。妻が開口一番、頭の反射具合に言及した。ほんとだ、光頭会でもトップを争えるほど光り輝いている。玉子で磨いているのかも。やっぱり不祥事は隠したいよな、と少し同情した。歯が出てきた時点で、金で解決すれば良かったものを、無料クーポンで済ました。これが返金されていれば、ここまで大事にならなかったかも知れない。収拾に来た人が誠実でなかったのかも知れない。「対応は適切だった」がテレビでは「問題ない」と言ったことになる。そういうことは、想像してみれば、ありそうなことだ。だから同情の気持ちが生まれた。喜んでいるのはモスバーガーあたりなのか。まさかライバルにとどめを刺されたのか。で、会見の場に社長が同席しなかったという事が記事で分かった。社長は、とふと考えた。やっぱりあの人か。サラ・カサノバという女社長だ。アンジェラ・アキを横に引っ張って、態度デカくしたような例の「謝罪しない会見」を思い出した。オレには関係ないからいいけど、腹減って、そこにマックがあったら、躊躇なく買うよ。それを他人がやんや集団で非難するのは、どうかと思う。あの社長じゃなくて、出てきたものが歯でなかったら、ここまでメディアが騒いだかどうか。日本人の真っ直ぐな気分に、危険な兆候を私は見いだす。

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