橋本会長からブーケを受け取る浅田の顔が気になる。

ゆうべの表彰式。橋本聖子スケート連盟会長からブーケを受け取る

羽生君の顔を見ていた。普通に受け取った。

町田樹は会長とハグしていた。よほど自分の出来に満足していた

のだろう。

さてと、今日、表彰台に上がった３人のうち、真央ちゃんは

どういう風に、ブーケを受け取るのか、個人的に非常に興味深い。

いろんな報道によると、ソチでの調整の出来は、

連盟がゴリ押ししたアルメニアでの最悪のリンクによる

ところが大きいようだ。

その上、幹部連中は毎晩、酒盛りしていたという。

いいんですよ、晩酌したって。

選手じゃないから、あしたのコンディション心配しなくて

いいんだから。でも連盟が真央ちゃんを育てたと

自負しているとしたら、それは大きな間違いでしょう。

真央ちゃんの稼ぎ出した金額は相当なものになるだろうが、

その恩恵の大部分を享受しているのはスケート連盟でしょう。

むしろ主従関係は逆であっても不思議じゃない。

今回の会場は、雰囲気最高だし、最後の演技をするために

来日してくれた選手の失敗にも、温かい拍手や手拍子を

送ってくれる。

こんなに、のびのびプレイできる会場で、点数が伸びない

訳がない。だから表彰台に上がった真央ちゃんを

必ず見る。

そして、橋本と彼女の目が合うのか、ハグするのか、

最後まで確かめてやる。

あらら、期待はずれ。

真央ちゃんは、大人だった。

これからのことも、一言もしゃべってくれない。

羽生君の凄さが分かったショートプログラム

失敗して初めて知る、羽生のすごさ。荒川静香がいうように、

町田が９８点出したあとでも、彼なら１００点を超える史上最高を

更新するだろうと思っていた。転んで初めて、誰だってパーフェクト

ということは、あり得ないんだと思った。

今まで飛んだように、今回も飛ぶだろうと思わせる羽生の

凄さが分かった。

同時に、９８点の町田が言いたかった意味を理解した。

点数じゃないんだ、自分が届けたいメッセージ。これが伝わるかどうか。

君の言う意味が分かったよ。「エデンの東」は素晴らしい

プログラムだった。伝わってきた。スピンに入る前、思い切って

反動をつけて、飛ぶように、跳ねるように、回転のエネルギー

に変える力。それを見せてもらったよ。

傷心の真央ちゃんを執拗に放送するテレビ

悪いけど、すっきりした。何がって、これでオリンピックに

左右されない生活に戻れるから。

テレビでは、実力を出せなかった原因を、あーだ、こーだ、

言ってるが、キミらにも責任があるのじゃないか。

きのうは、「さて、いよいよ」真打の登場です、みたいな言い方だったよ。

煽るだけ、あおっておいて、今さら前のロシアに対する応援が凄かったとか

それは、一回経験しているから、応援に左右されることはない、

と言ってなかったっけ。

日本のコーチ陣は素晴らしい人達だけど、ここ一番に実力を発揮

するための、なんというか、暗示の掛け方を、覚えないと、

いけないです。暗示は催眠療法の初歩として重要です。

これは信頼できるコーチにしか、出来ない仕事です。

私は実験してきたから、経験に基づいてそのことが言えます。

我が子には、小さい時から、ピアノの発表会やら、いろんな

機会に、「お前は、本番に強いなあ」と

それとなく、暗示をかけて、入試もうまいこと

いきました。自分が高校の時、催眠術を習った

経験が、役にたっています。

 

真央ちゃんは、フリーで頑張ったところで逆転は無理なの

だから、今度は自分の滑りができるでしょう。

その次なんて、言わないことです。もう十分楽しまして

もらいました。自分が追及する演技は、たくさん映像に

残っているから、心配ないです。

あとは、好きな男性でも見つけて、子供を作ることを

薦めます。夢は子供に託す、ってのも

いいもんですよ。

羽生に味方した有形・無形の魂たち

ほとんどの日本人は、羽生結弦がフリーを終わった時点で

銀でもしょうがない、と覚悟したに違いない。

パトリック・チャンの演技が始まると、「失敗してくれえ」と

念を送ったに違いない。

しかしチャンは期待どおりにはスタートしてくれなかった。

最初の４回転をコンビネーションで、いとも簡単に、しかも

出来栄え点がプラスされるような綺麗な降り方をしたのだった。

ここに至って、ほぼ全員、何とか２位を確保してくれ、という心境

にまで心理的モードは落ち込んだのだった。

だが、いろんな応援が功を奏して、チャンはその後、あれっと意外なくらい

ミスを繰り返すのだった。会場の日の丸の多さも、審査や相手の演技に

影響したかも知れない。

ショートで１００点超えして思った。彼には他にも憑いているものがある。

それは一つは、パリの散歩道のゲイリー・ムーアだと思う。彼は１９５２年

生まれだから、ほぼ同じ（私と）年代。そして惜しまれながら急逝した。

その年が２０１１年２月６日。そう、あの震災の前の月だった。

あの世では、たくさんの人が亡くなって、団体でぞろぞろ魂が来る時は

迎えの人手が必要となるそうだ。ゲイリー・ムーアはそのために、あちら

で羽生の演技を見守りながら、震災の人々を待っていたのかも知れない。

そんなことを考えた。そして震災の地域を代表するのは羽生自身だ。

羽生には、東日本の有形・無形の人々が付いていたに違いない。

そうも考えた。そう考えたら、２１時に、安心して眠ることができた。

私の特技は２１時に寝ても、夜中の１時頃、目を覚ますことだ。

これは普段は困った習慣なのだが、今は違う。１組目が終わる頃

テレビをつけた。そうやって、寝る前考えたように、金を獲ったら

書こうと思ったことが書けた。これも運命かもしれない。

私がこういう超心理学的な考えに至った、ある出来事がある。

それも、近いうち告白することになるかも知れない。

Ｗ竹田のコメント＆真央ちゃんの過度の緊張癖

竹田恒泰氏は、言いたいことをはっきり言う人ですね。さすがＪＯＣ会長の

息子です。メダルを噛むのは品がない。それは確か。そして獲った人間が

やりたくなる気持ちは分かる。胸に手を当てる習慣は日本にはない。

直立不動で歌え。なるほど、皇統の系譜だけに正論でしょう。

国費を使っていて、予選落ちしたのに「楽しかった」はない。

同じ姓を名乗る、竹田圭吾氏（ニューズウィーク日本版元編集長）は

異論を唱える。「選手はお国のために競技しているわけではありませんよ」

はい、それも正論です。つまりみんながみんな、オリンピックは特別なもの

という別格扱いしている、という点では一致している。

そこが、真央ちゃんがはまる、大きなワナなんだと思う。

彼女はそれらとは別次元で、オリンピックを特別視している。

オリンピックで金を取らなければ、どんなにグランプリシリーズで

いい成績を取ろうと意味がない、とまで考えているに違いない。

その特別な思いが、彼女の体の筋肉の一本一本まで固くする。

いつも見ていて考える。もっと楽に滑ればいいのに、と。

最高の技術を持っていて、最高の表現力があって、唯一

芸術の領域まで到達している浅田真央は特別な存在だと

思う。その自覚もある彼女が、４年に一度しかない最高の

舞台で、自分を表現できる機会を与えられた、世界で数少ない

エリートのひとりなのだ、となぜ思えないのか。

それが残念です。最高のお膳立てをしてもらった舞台で、

思ったことを表現できる。これほど恵まれた人間は

数えるほどしかいないのだ、となぜ思えないのか。

硬くなる必要なんかない。むしろ喜びでいっぱいに

ならなければいけない。それが「ゾーンに入った」

感覚なのだと思う。

結果には私は期待していない。

ただ、その境地に到達してもらいたい。

それだけを願っている。

ただし、それもこれもプーチンの手のひらで

踊るひとりの人間に過ぎないのだけれど。

この大会は、プーチンの、プーチンによる、

プーチンのための、オリンピックなのだから。