松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

酸ヶ湯は秘湯なのか?

2015-01-10 11:10:52 | 日記・エッセイ・コラム

 けさも雪かきをした。ほんの数センチ。秋田の沿岸は、今のところ雪が少なくて老体に優しい。どこも大雪で騒いでいるのに、申し訳ない気分。となりの青森は120cm。秋田は14cmだから一桁少ない。で、多くの取材陣が集まっているらしいのが、酸ヶ湯温泉だ。正月で3mを超えた。大雪のニュースとなると、何かとレポートの入るのが、酸ヶ湯というのが定番となりつつある。酸ヶ湯は積雪のみならず、気温でも群を抜いて低い。それは夏場にも言える。東北で寒い場所と言えば、観測点のある場所では玉山村薮川か酸ヶ湯と相場が決まっている。しかし雪の量で言えば、酸ヶ湯より多い場所は「ゴマンと」ある。例えば山形県鶴岡市田麦俣の多層民家集落。その上を走る月山道路には5mを超える標識が立っていた。比較しては恐縮だが、三陸の国道のはるか頭上に、同じような高さの最高到達点の標識がある。

 田麦俣は首都圏の人にとって、交通の便が非常に悪い。ある意味、秋田より秘境と言える。山形新幹線は新庄までだし、途中の寒河江からだと山越えになる。ここは庄内空港を使うべきだろう。だが取材に行くとしたら、荒天の日だろうから沿岸の空港は不確定要素が大きい。わざわざ青森県の酸ヶ湯に行く理由は、新幹線によりぐっと時間が短縮されたからだろうが、取材後、温泉に浸かれるメリットもあるに違いない。青森の魚介類も魅力なのだろう。その点、田沢湖温泉郷の鶴の湯あたりは、未だ秘境の秘湯の座を譲らない。秋田新幹線が大曲でスイッチバックなんかして、もたもたしている間に、新青森まで着いてしまう。田沢湖駅から羽後交通バスを使ったら、確実、酸ヶ湯の方が早いだろう。

 結論。酸ヶ湯は、もはやテレビに露出し過ぎて、秘湯とは言えなくなった。秘湯に行きたければ、日本海側の秋田にすべし。乳頭、玉川以外にも、まだまだあるよ。さびれた温泉で良ければ。

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